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「大使から離れろ！！！」
「うるさいぞ！！！　使い走りどもめ！！！」
「おい！！！　俺の金を取るな！！！」
ようやく、憲兵がやってきたものの、騒ぎをさらに派手にしただけだった……。

「止めるべきかな？　仲間もいることだし」
「やめておきなさい。こういうのは放置が一番です」
「そうそう。……後で介抱するフリして、お金を横取りしちゃおうかな？」
遠巻きに眺めるヘーゲルたち。確かに、これは放置が一番だと言える。

「いい加減にしろ！！！」
ヘーゲルたちとは違い、止めに入る者たちが出てきた。しかし、それは『焼け石に水』でしかなかった……。渦巻く混沌に、ただ巻き込まれたいくだけだ。
　もはやそれは、終わるまで誰にも止められない様相を晒している……。散らばる紙幣の上での大乱闘は、そのまましばらく繰り広げられた……。



　　　【　第２１話　終わり　】

　　　　　　　つづく