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秋月かのん
秋月かのん
novelistID. 50298
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第1章   13話   『とある日曜の家探し』

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「…ここは、どこら辺ですかしら?ご主人様のいる国だとは思うのですの」

だって、今もこうしてご主人様の魔力を感じることが出来ますので。うーん…。
辺りを見渡すと、綺麗なピンク色をした花を咲かせた木々がたくさんあり、噴水のようなものも見て取れる。敷地も結構広く中々居心地がよかった。

「あの、ピンク色の花は何て言う花なんでしょう?凄く可愛くて綺麗ですの」

空に浮かぶ月の光によってその木々に咲くピンク色の花は一層私の目には綺麗に映っていた。

「ご主人様に無事会うことが出来ましたら訊いてみるのですの。…ご主人様」

私は暗闇に染まり、その中を光り輝く星々が点々とある空を見上げながらご主人様のことと想うのだった。

「あ…。雨ですの」

想い耽っている私を憂鬱な気分にさせてしまうかのように突然、ぱらぱらと雨が降ってきた。…あわぁう。こんな時についてないですの。

「今すぐご主人様の元へ向かいたい。…でも、この暗闇の中では何があるかわからないですし、それに、私もダメージがひどいので回復させねばなりませんですの」

これは、日が昇るのを待ち、朝になってからご主人様の元に向かうのが懸命ですの。
まだ、完全に安全というわけではないですので。…やむを得ません。

「ご主人様、待っていてくださいですの。すぐに、この私がご主人様の元へ参りますですの」

私は明日に備え、身を隠しながらその日はここで夜を明かすのであった。


<次回へ続く>