リコーダーが吹けない(零的随想録1)
アレンジミュージック
音楽にはアレンジというものがある。もととなる曲をとりこんで、それを別の音色に置き換えるものである。このジャンルはほかの芸術には見られない類型である。絵画でポーズを似せても仕方がないし、文章ならばただの引用で終わってしまう。音色が沢山あるというところが音楽に於いてアレンジというものを成り立たせているのだろうと思う。
曲は音色で別のものに変化してしまう。その特性を存分に使って、この文化は絶えることを知らない。僕だって好きなアレンジ曲というものがあるからだ。
さて、先ほど文章にはアレンジはない、と書いたが、正確にはある。オマージュという奴だ。まあ、これをできる人間はまず間違いなくゴーストライターとして飯を食っていくことができる。(余談だが、飯を食うという慣用句は、ご飯を食べるではいけないらしい。もともと町人言葉だかららしい。まあ、噂の範疇を超えないし、今は別に気にしないでいいのではないかと思われる。似た表現に道草を食うというものもあり、これも食べるではいけないという。慣用句は時に丁寧語の使用を制限するのだ。とても面白い現象ではないか。)
表現方法としてもオマージュはすごく素晴らしいものである。これをすることで、一人三役以上の活躍を見せるなんてことも簡易にできるというものだ。
さて、そんなものを見につけたことのない僕は、ならば内容を沢山書く必要があるのだが…。
作品名:リコーダーが吹けない(零的随想録1) 作家名:フレンドボーイ42