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連載小説「六連星(むつらぼし)」第46話~50話

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連載小説「六連星(むつらぼし)」第46話 
「仮設住宅」

 「え?。住宅のこんなにまじかを、高速道路が走っているの・・・・」

 英治と茂伯父さんが手招きしているのは、仮設住宅の南の端だ。
そこまでたどり着いてから、響が衝撃を受けた。
三陸高速道路が仮設住宅のすぐ目と鼻の先を、かすめるように通過している。
軒下から高速道路までは、わずか10m余り・・・・
100キロを超える速度の車が、弾丸のように次から次に飛んでいく。

 「朝夕は特にうるさい。
 震災特需とやらで、工事関係の車両が多すぎるためだ。
 路面の修復がすすんだおかげで、最近はだいぶ静かにはなった。
 入居をしたばかりの頃は、路面に震災で出来た凸凹が残っていたため、
 トラックが通るたびに、ドンドンと激しく揺れたものだ」

 茂伯父さんが、『立地に制約が有るので、仕方がないさ』と寂しく笑う。
奥松島ひびき工業団地に建設された急増の仮設住宅は、最南端が
三陸自動車道と、ぎりぎりの距離にある。