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　香子はペンライトのスイッチを消し、闇に目が慣れるのを待ってから、ふたりの乳児を抱き上げ、それぞれ反対のベッドに寝かせた。
　これでいいわ。仕事をやり遂げた達成感に、香子は表情を綻ばせた。彼女を傷つけたふたりは、他人の子どもを我が子と信じて育てることになるのだ。これ以上の復讐はない。
　スタッフルームへ向かって廊下を歩きながら、香子は滲み出る笑みを抑えることができなかった。