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人でなし(?)の世界にて

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 アンドルーズたちの仕事は、建物内に残された食べ物などを探すことだ。それを集めて、ヘリで空母に持ち帰る。略奪になるが、生きるためには仕方のないことだった……。

 まずはダイニングルームを探すアンドルーズたち。開きっぱなしの冷蔵庫が異臭を鼻につく。空き缶がいくつも転がっており、誰かがこの家に居座っていたことがわかる。
 その時点であきらめるべきだが、念のために探さねばならない。次々に棚が開けられ、そのたびに落胆する。
 しかし、アンドルーズは、キッチンの角部分に立ったとき、床の踏み心地に違和感を感じた。急いでカーペットをめくってみると、床下収納を見つけた……。
「おお!」
思わず顔を見合わせるアンドルーズたち。
 さっそく、そこの取っ手を引っ張って開けてみると、缶詰などの保存食品のオンパレードであった……。これだけ多くの食べ物を見たのは久しぶりだ。アンドルーズたちは大興奮したが、直接自分たちの物になるわけではないことを思い出すと、いくらか消沈せざるをえなかった……。
「とにかく運び出そう」
これは幸運には違いない。本来の住人と居座っていた者に感謝しなければならないだろう。

 アンドルーズたちは手分けして、床下収納にあった物をヘリに運び込む。床下収納なので、それほどたくさんの量はなかったが、大収穫には違いない。
「よくやった! よくやった!」
それは、ご機嫌なマッチョ男を見ればわかった。

 ……ただ残念なことに、それ以降の大発見は起きなかった。
「惜しいが、そろそろ帰還するぞ!」
太陽が西の向こうへ沈もうとしていた。昼休みを挟んで、ずっと農場を探索していたことになる。アンドルーズたちは、もうヘロヘロだ。ヘリに乗り込んでいくアンドルーズたち。
「あっ、いけね。タオルを置いてきた」
ヒゲ男は、汗拭き用に持ってきていたタオルを、近くの納屋に忘れてきたようだ。大急ぎで取りに向かうヒゲ男。


 ヒゲ男のタオルは、納屋に積み上げられている藁山の上にあった。高さ3メートルほどの藁山で、汗を拭いて放り投げて、上に乗っかってしまったようだ。
「やれやれ」
藁山を登っていくヒゲ男。足で踏んだ部分は沈む。
「これは登りづらいな」
ようやく頂上付近に到達し、タオルを手にすることができた。ヒゲ男はほっとした表情で、藁山から降り始める。

 ……そのときであった。