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熱中症?

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半日練の今日、10時頃は中々暑くなってくる
こんな炎天下で練習してたら、慣れてない一年の誰かでも倒れそうなものだが、最近はみんな強くなったか元気にそこらを駆け回ってる
それじゃあ私もこんな弱音を吐いてる訳にはいかないね
こんなノックもまあ、試合も近いしみんな尚更力も入るものだ
私と同じセカンドの百々子と声を掛け合いながらファーストベースのカバーに入る
ふとファーストを見ると、何やら愛羅の様子がおかしい
フラフラして、険しい表情である
「愛羅、ねえ」
彼女は今にも倒れそうな面持ちで、これは熱中症寸前ではないか?
「愛羅、水飲んで休まなくていいの?」
すると愛羅は
「いい、別に平気」
と平気でもないようなふりして跳ね除ける
全然平気に見えないが
倒れられてからでは困る、でもまあ愛羅は頑丈だし、自分で休むだろう、案外大丈夫かとセカンドに戻りかけるが、その時背後から一年生の悲鳴が聞こえた
振り向くと予想通りで
ああ、やっぱりあいつ倒れたのね
仕方ないので一年生に氷をもらってくるよう頼み、私が日陰まで愛羅を引きずって行くことにした
「愛羅、聞こえる?」
何も返答がないのは、相当危ないだろうな
完全に意識がないらしい
作品名:熱中症? 作家名:夏小町