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漢字一文字の旅  紫式部市民文化特別賞受賞作品

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6―4 【謎】

 【謎】、「言」の「迷い」と書き、「なぞ」。
 なぜこのような漢字になったのか、字源で調べてみても不明瞭。
 言葉の迷いが【謎】なのかと勝手に解釈してみても、やっぱり、【謎】の字体そのものが――【謎】なのだ。
 そして、そんな【謎】を二つ並べれば、もっと【謎】となり、庶民の間では楽しい「なぞなぞ」となる。

 古(いにしえ)の時代のなぞなぞ。
 嵯峨(さが)天皇は「子」を十二個並べて――『子子子子子子子子子子子子』
 これを読めと言う。

 「子」の読みは、(ね)、(こ)、(し)、(じ)がある。
 だから、「ねこのこ こねこ、ししのこ こじし」だとか。
 漢字を入れて、(猫の子 子猫、獅子の子 子獅子)と読むのがどうも正解らしい。

 しかし、おもしろ〜いと感心している場合じゃない。
 【謎】、世界七不思議に始まり身近な謎まで、この世は謎だらけ。

 その中でも一番不可解なのが男女間の【謎】。
 世間で言われている、男にとっての女の三大謎とは。

 (一) なぜ女は、いつも男の嘘を見破ってしまうのか?
 (二) なぜ女は、突然にうまく泣き出せるのか?
 (三) なぜ女は、昔の話をそんなに憶えているのか?

 そして、女にとっての男の三大謎とは。
 (一) なぜ男は、簡単に見破られる嘘を、いつもついてしまうのか?
 (二) なぜ男は、女の話をきちんと聞かず、またすぐに忘れてしまうのか?
 (三) なぜ男は、勘違いしてしまうのか?

 こんな男と女の【謎】。互いに答は見付からず、決して歩み寄れないだろう。

 しかし、【謎】は【謎】として、それでも地球という小さな星で共に暮らしている。
 これこそが――まさに永遠の【謎】なのかも知れない。