漢字一文字の旅 紫式部市民文化特別賞受賞作品
33―1 【夏】
【夏】は象形で、冠をつけ、両袖を振り、足を前に上げて舞う人の様だとか。
それは勢いがあり、季節の中で一番盛んな【夏】となったそうな。
そして代表的な夏野菜は――南瓜(カボチャ)。
カロリーは米飯の1/2、ダイエットにもってこいだ。
また動脈硬化や癌を誘因する活性酸素、それを消去するβ-カロテン(β-carotene)がみかんの4倍、トマトの7倍も含まれていると言われている。
その上、しみ、そばかすも予防するし、冷え性、便秘にも効く。言うことなしの野菜だ。
そんなカボチャが夏に多く収穫されるが、旬は3、4ヶ月保存することにより糖分が増すため、秋から冬と言われている。
江戸時代、井原西鶴は浮世草子で書いた。
「とかく女の好むもの 芝居 浄瑠璃 芋蛸 南瓜」と。
(しばい じょうるり いもたこ なんきん)
現代女性は一体何を好むのだろうか?
ドラマ、イケメン、スイーツ、イチゴ、キャッシュ??
「芋蛸 南瓜」よりちょっとスマート。
それでも南瓜、現代女性に告ぐ。カボチャで【夏】を乗り越えよう!
作品名:漢字一文字の旅 紫式部市民文化特別賞受賞作品 作家名:鮎風 遊