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ヤマト航海日誌

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悔い改めよ、ハーレクイン!とチクタクマンは言いました。つまり才能のないやつは、何をパクッてもダメってこっちゃ。『屍者の帝国』に『ハーモニー』のアニメってえのいつだったか深夜にやったのちょっと見たけどどうしようもなかったじゃんか。あれじゃあダメだよ。

その点、まだ庵野や樋口なら、『サンダーバード』のパクリであっても『シン・ゴジラ』の特撮シーンはカッコいいもんになってるからな。主人公がメカに乗って「うおお」と叫べば勝ちという展開でないだけ『シン・ゴジラ』の方が、『天空の蜂』より上という結論にやはり今回はなってしまうか。

情けねえ……が、さて、おれが書く『スタンレーの魔女』はそんなのと違うのだから、クライマックスが早く読みたきゃおれがペースを上げられるように君らがしろというのがもちろん本当にここで言いたいことなのである。おれの古代が冥王星でまだなんにもしてないのはまだ話が前半だからで、後半で古代が敵と渡り合う展開は全部考えて作ってあります。

たぶんわかっていると思うが今年八月に投稿を再開した時点で『スタンレー』の構想はもう細部まで出来ているので、後は書いて出すだけなのだ。読む人間が増えない限りおれは断じてペースを上げんというだけだ。おれはとっくに次の『南アラブ』の案を練るところに入っているけど、君らが今のままでいるなら、おれはよりペースを落としてこないだ話した『ゴジラ』の小説を他所(よそ)で書くぞ。そっちの方が『ヤマト』よりやっておもしろいかもしれないしな。

〈1968:世界が揺れた年〉で行くというのはもう前回に決めただろ。名前を〈ガゼラ〉とでもすれば、二次創作でなくていいだろ。ほら、出来たも同然やわ。後はもうおれにとっちゃ簡単なもんや。

で、何よりも首都高だな。1968年ならまだ今ほどにビルの林に埋もれてないから、東京の街に首都高が「あ〜れ〜」とクルクル回る江戸娘の帯みたいに、全高50メートルの〈ガゼラ〉の腰の辺りの高さでのたくっている。だからそいつを活用して、一大アクションを展開させる。それもおれにはお手のもんだ。

こう書いてもどうせ君は、『へっ、できもしねえことを』と思うだけだろうが、おれが書いた古都鎌倉を舞台にして大アクションを展開させる『クラップ・ゲーム・フェノミナン』を買って読んでみやがれてえの。「今なら君が〈第一の男〉」と前に教えてやったのに、せっかくのこのチャンスに死んでも乗らない根性なしはせいぜい今だけおれを嘲笑っていればいいんだ。

後で君らを「へっ」と笑うのはこのおれさ。ずっと前に『ハリウッド2014ゴジラ』の話をしたろう。おれが渡辺謙を出すならウダウダ学者なんかじゃなくデコトラ運転手か何かにして、「バカ野郎! 父親に対してすまんと思うならお前がこの事態を止めろ!」と、主人公ホッシノ・テツーロに向かって叫ぶ熱い男ということにする。で、テツーロがクライマックスで絶体絶命となるときに、「あいつを死なすな!」と飛び出していくハーロックな役とするのだ。それと、あれにもロクな女が出なかったから、『トリック』の女マジシャン山田奈緒子みたいなキャラをちゃんと考えてドラマに加える。

この三人で水爆戦争の危機を止めるわけだ。ほら、出来た。『スピード』な『ゴジラ』のプロット一丁上がり。後はこいつに肉をつけていくだけだ。こんなんでいいんだったらおれの得意とするとこだからいくらでも書いて出してやらあ。



 ただし、他所のサイトにな。君らには絶対に教えてやらん。



当たり前だろう。〈盗むつもりで読んでる〉とわかっている連中に誰が教えるかっていう話だ。おれがこの『ガゼラ』の案を今ここに公開するのは、ここまでだったら教えてやるから君が自分でこれを元に小説書いてみろよっていうことなのさ。

いいぜ。できるもんならな。君らなんかが何を書こうと後でおれが出すものが一万倍も上まわるに決まってるからここまでだったら盗ませてやるのさ。

だからせいぜい、これを読んでる何十人かのうちの誰かに先を越されぬうちに書いてみたまえ、〈1968:世界が揺れた年〉の怪獣小説を。

〈伊藤計劃の夢のゴジラ〉をおれがいろいろ考えてみて、出した結論は『この〈怪獣惑星〉の案は素晴らしいと思うけれどもおれは買わない』だ。だから、やるならこれは捨てておれが自分で一から作る。で、こないだに『〈1968〉で行くのはどうか』というのを思いついたからそれでいく。

〈伊藤の夢〉にはどうしても、『地中貫通型爆弾さえもゴジラに効かず、残された手段は核しかない。だが核さえも効くかどうか』という問題に答を出せなかった。

無理だよ。これは絶対に、誰にもマトモな答は出せない。無理にやったら深田恭子が原付バイクで牛久大仏に突っ込んで、「フェードイン!」と叫んだら大仏様が崩れて中から巨大ロボットが現れ出てきて深田が乗り込み、無限の力でゴジラを倒す。で、「勝った! 勝ったぞ、ホトケの力がゴジラにまさった! ありがたや! ありがたや!」なんてなもんにするしかない。

『エヴァンゲリオン』だの『グレンラガン』だのといったもんは全部それだ。そんなのをマトモと呼ぶことはできぬのに、今度の〈アニゴジ〉はそれをやってると見なくてわかる。中島哲也や中島かずきに脚本書かせりゃそうするに決まっているし、今どきの脚本書きは他のやり方を知らんのだからそうなるに決まってるだろう。

1954年の『ゴジラ』第一作が荒唐無稽文化財にならずに済んでいるのは、オキシジェン・デストロイヤーによってゴジラがちゃんと死ぬからだ。エメリッヒ版のゴジラにしてもちゃんと死ぬから他のクズよりなんぼかマシとおれは言う。おれが『ゴジラ』の話を書くなら、〈オキシジェン・デストロイヤーでゴジラが死ぬのであれば当然バンカーバスターでも死ぬ〉という設定を採るのだが、君らバカにはそれは気に食わないだろうな。どうしてもいかなる兵器もまったく効かない話でないとイヤなんだろ。

で、『天空の蜂』のクライマックスで、江口洋介が「うおお」と叫ぶと手から光線がビビビビビと出て上空のヘリを叩き落とすと拍手喝采するわけだ。あらゆる手段が通じぬヘリを超能力で江口が墜とした! ああこれこそが日本人だ! 男はイザというときにやらなければならない! 今がイザというときである! ならば、必ずそのときに、超能力が発現してくれるものなんだ!

『シン・ゴジラ』はまだそれをやらないぶんだけ他よりマシとはおれも思うが、でもやっぱりあれじゃなんだか、本物の活きたワニのまわりを〈サンダーバード4号〉のミニチュアがチョコマカ動いているみたいじゃないか。そこがねえ、なんかイマイチ冴えない感じで……。

だからやっぱり、〈地中貫通型爆弾が効かない〉ってのはダメなんだよ。将棋で〈詰み〉の手を指したら相手が急に、「オレの王はバリヤーで護られてるからもうどんな王手も無効」と言い出しちゃうようなもんじゃんか。

この話は前回もしたろう。それを許してしまったら、もうその将棋は、


「えーい! バリヤーも突き破る王手!」

「うぬぬッ、必殺ジグザグ香車!」

作品名:ヤマト航海日誌 作家名:島田信之