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ヤマト航海日誌

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「とにかく兄を読んでいた他の99人はみんな〈ビル〉であり、あなただけが〈テッド〉です。だからあなたにこれを受け継ぐ資格がある。今はなんだかしょーもないキモ男のようですけれど、それはあなたが己の力に気づいてないだけ。モーフィアスの口づけを受ければ、あなたは才能を覚醒させて三倍の男になることができます。それで小説を書くのです!」

「はあ、ええと……今、『モーフィアス』と言いました?」

「はい。わたしはトリニティ。モーフィアスの元にあなたを連れて行く使命を受けてここに来ました。さあ、行きましょう、口づけを受けに!」

「え、口づけって、あなたのではないんですか」

「わたし? おほほほ、そんなまさか……それ以上申し上げるとセクハラですのよ」


なんてなことは起こらないので安心したまえ。変な気(ケ)に君が目覚める心配はない。おれはシャブをやってないので今のところ人間でいます。『ゴルディオン』を読んだ者は結局みんな『これを広めさせはしないぞ。もうおれが書いたものだ』と思ってしまうのであろうな、とため息をつく日々なだけです。

それでしばらく『敵中』の続きは出さんことにしたが、どうだろうね。読者マークでもいくつか付いてくれたなら、これからようやくそろそろ真田が〈魔女〉の居所を突き止めるパートとなるのを書いて出したくもあるのだが、君にそれを望むのはやっぱり無理な話だろうな。

けどどうすりゃいいと言うんだ。今のまま毎日更新なんかしたら、また誰ひとり小説を開けて読まず人に教えず新しく最初から読み出す者も出なくなるに決まっているじゃないか。それはあの六位の一件や、今年八月に試してみたのでおれにはよくわかっているのだ。これじゃあずーっと五日おき十日おきに更新するしかないっていうもんですよ。

だから前に言ったろう。読者マークを付けたところで、人には黙っていればいいんだ。冥王星の話が終了した時点で、『オレが〈ウノ〉だ』と人に言う。〈いいね!〉マークはその後でいいよ。で、そのときに『いやあ最高でしたけど、たぶんここがピークでしょうね。きっとこの先はドルダラーみたいなことになるんじゃないですか』とでもなんとでもコメントすりゃいいだろう。

戦争で勝てるやつは悪党だ。賞金稼ぎで稼げないやつは能無しだ。奇跡を起こせば確率論は無用と叫ぶやつは永遠の0点小僧だ。世の中にはひとつの道をあきらめずに進んで世界を征する者もいるかもしれないが、それは努力の積み重ねだ。『浦和は七つの』の歌くらいだったら、君のブログでも好きに使えよ。どうせもともとおれが考えたもんじゃないし……。

ただ、知ってる人間から、『それ、ボキャブラ天国でしょ?』と言われるかもしれないけどね。



作品名:ヤマト航海日誌 作家名:島田信之