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父と娘、時々息子

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 私はごく単純。
 異性として好きか、嫌いかはっきり言ってしまい、答えがそういう風に見ていなかったと言われれば、即断ち切ってしまう。
 友人関係として続くこともままならない。
 なので、昔の彼氏から懐かしくて電話かけてみたと言われても、こっちはどうでもよくなってしまっていることが多く「あぁ、生きてて、元気そうでよかったね。・・・で?」と言ってしまったことがあるほどだ。
 その性分も父は重々承知で、「別れた後の当たり方もう少し考えた方が・・・。」と何度か注意されたが、私はこれでいいですの一点張り。
 だって、会うつもりもなければ、当の彼女にいらぬ嫌疑かけられても私だけがしんどい思いをするだけ。そんなの願い下げだ。
 そういう意味では、一番自分の身を守る手立てだと思うのだが、あまりの断ち切り方に父は同情していたようだ。
 私は何度も自然消滅を図られ、その度に拒食症になり、そこから立ち直るとリバウンドしたりを繰り返してきた。
 それだったら真正面から泣きつかれようが何しようがスパッと真っ二つに切るように、別れ話でもすればいいのだ。
 それすらもできなかった私の元彼達になんの容赦があろう?
 自然消滅を図るほど残酷な物はない。

作品名:父と娘、時々息子 作家名:SAYA.