鉄の馬で日本を駆けろ!
八月六日 東北四大祭、その二
北海道での旅とはうってかわり、この日は暑さで目が覚めた。
青森のねぶたは今日もあり、街はまだまだ賑わっている。ここでゆっくりしていたいところであるが、昨日は10数キロしか走っていない分今日は走らなきゃ、である。
今日は「東北四大祭」の一つ、秋田の竿燈祭の観賞が主目的だ。夕方までに秋田市内に付けばいい。これから毎日暑い移動が続くので、本州南下大作戦はこれくらいの滑り出しでちょうどいいくらいだ――。
暑さにからだを慣らすようにペースはゆっくり目、それでも道は走りやすいので昼をちょっと過ぎた頃には秋田市内にたどりついた。
時間に余裕があるので、単車のチェーン補正をしてもらうためにバイク屋に立ち寄り。単車も乗り初めて一年弱で走行距離を10000キロを越えている。時間があるうちにメンテナンスはきちっとしておきたい。
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夕方を待って会場に向かう。観覧がてらに食べるキリタンポもさっき屋台で買ってきた。陽が暮れかかるころに祭は始まり周囲のテンションが上がる。お囃子の車が通り、祭の始まりを告げる。そして、
「来た、来た」
高さは10メートルはあろう長い竿に何十もの提灯を縦に横に付けた「竿燈」※が来ました。それもバランスよくまっすぐ直立して通りを歩いて行くのですよ。相当重いだろうしこれは圧巻だ。思わず手にしていたキリタンポも口の前で手が止まる!
ただ倒さずに歩くだけでなく、その竿燈を額にのせたり腰に乗せたりと、いろんな個人技を見せてくれるのです。いやあ、恐れ入った。これは見る価値ありです。
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こうして秋田の夜は更けて行き、僕は祭が終わると満足して街を離れた。行った先は最近できたという秋田自動車道のSA。ここの東屋で野宿をする――。
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本日到達した都道府県。
(秋田) ( )付きは再上陸
(19/47)
※「竿燈」の提灯は46個、重さにして50キロはあるそうです。すごいですね。
作品名:鉄の馬で日本を駆けろ! 作家名:八馬八朔