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きみのもとへ

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秋風さんたちの噂によると 神様が降りてきて オジ貴を空に連れて行ったそうです。
みんなが オジ貴のことを知った頃、夜空に ちっちゃな星が生まれました。
みんなは 神様がオジ貴を星にしたんだ と噂しました。
でも あまりにちっちゃな星で 誰も見ることができないそうです。

それでも ひとりだけ見ることができる……のではないかと これまた噂が広がりました。

それは、一番星の出る頃、この公園で遊ぶ女の子が空を見上げて呟くのです。
「お星さまが出るから 帰らなくっちゃ」
その女の子が 空を見上げると その子の瞳に星が映るのです。
誰もが 一番星さんだと思っていましたが、曇り空で一番星さんが見えない日でも女の子の瞳に星が煌めくのです。
ずっとずっと オジ貴は 女の子を見ているんだと誰もが思うようになりました。

作品名:きみのもとへ 作家名:甜茶