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でんでろ3
でんでろ3
novelistID. 23343
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削除不能

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「次に、どうしたんだ?」
「とりあえず、スーパーセキュリティのログは保存して、どこの何を削除したか、いつでも見られるようにしておいて、パソコンを復元ポイントまで回復させることにした」
「ぉぅ、人間、あきらめも肝心だ」
「復元ポイントって言っても、1週間かそこら前のことだ。大したこたァない」
「ぉぅ、たった1週間の退化で治るなら安いもんだ」
「そういうこと。で、やってみた」
「む、オチが見えたぞ。さては、ウィルス対策ソフトを停止させずにやって、失敗したな」
「しねーよ。したけどな」
「どっちだよ」
「ウィルス対策ソフトはぬかりなく停止した。しかし、システムの更新は失敗し、考えられる原因として、ウィルス対策ソフトを停止させずにやったのではないか? と、コンピュータは言ってきた」
「どういうことだ? お前、止めたつもりで、止めてなかったんじゃあ……?」
「いや、問題は、もっと重大だったんだ。つまり、問題のウィンドウを表示するプログラム、これが、ウィルス対策ソフトと同じタイプのソフトなんだ。ウィルス対策ソフトを停止させても、例のウィンドウを表示するプログラムが、動いてちゃいけない場所で動きつづけているから、システムの更新も、回復も、できないんだ」
「……マジ?」
「マジ。しかも、もう1度、回復を試みようとしたら、回復ポイントが潰れてなくなってた」
「どっしぇーーーっ。あ、でも、復元ドライブくらい作ってあるんだろう?」
「それ、作ったの、かなり昔だからな。ほぼ、初期設定に戻っちまうし、それに、……、奴が生きてる状態で、復元ドライブつなぐの怖くなってこないか?」
「うっ、た、確かに」
作品名:削除不能 作家名:でんでろ3