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貯蔵庫 《2018.7.27更新》

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化粧とスッピン


ドタバタな朝が始まる。

息子たちとオット殿を時間差で送り出したあと
あたしもスッピンにモザイクかけて車に飛び乗って職場まで5分。
会社に着いてゆっくりゆっくり別人になる(笑)
みなさん自分の顔ってスキですか?

小学生の頃自分の笑った顔が大キライで
なんとか鼻から上の表情を変えずに笑うワザを編み出した。
思春期の頃には顔全体にニキビがあって人と目を合わせることすら嫌だった。
切りすぎた前髪が気になってそれだけでその日の約束キャンセルした。
ニコッて笑ったときに綺麗に並ぶ白い歯に憧れた。
歯並びが悪いのはおじーちゃんに似たからって
顔がでかいのはおとーちゃんに似たせいだって
鼻が丸いのはおかーちゃん譲りだって
本気で悩んだ多感だったあの頃。

今ではあの頃のコンプレックスに加えて
シミ・そばかす・シワまで増えたのに
なぜか今の顔のほうがスキ。

顔って自分で作っていくものかな。
心が表情を作っていくんだな。
穏やかに過ごしたご老人がいい顔してるのはそのせいかな。

会社でスッピンのあたしを別人に変える。
化粧は綺麗にみせるためではなくて
家庭人であるあたしを社会人のあたしに変身させるためのもの。

夜、化粧を落とすとき
一日の緊張がとけて素顔でその日を振り返る。
今日も一日楽しかった?
今日もいっぱい笑った?
うん、悪くない。
化粧気のない自分の顔って結構、男前だよなぁ。(どてっ★)

鏡の前のスッピンのあたしはやっぱり年相応の艶のない肌。
おまけにいっぱい笑ったので笑いジワまでくっきりあざやか!
化粧とスッピン。
メリハリつけて生き生きとした自分を表現したいね。
作品名:貯蔵庫 《2018.7.27更新》 作家名:遊花