貯蔵庫 《2018.7.27更新》
母の日の想い出
あたしにはかわいい息子が三人もおりますが
でも残念なことに父親に似て
気の利いたことができない息子たちですので
お誕生日や母の日に贈り物をいただいた記憶がありません。
※三男は保育園時代に
「おかあさんの絵を書きましょう」といわれて
汽車ポッポの絵を描きました。(コノヤロ)
もう10近く経つのかな。
遊びに来ていた当時の長男の彼女さん。
「母の日だから。」
そういってガーベラの花鉢をプレゼントしてくれたんです。
うれしくて
うれしくて
うれしくて
枯れないようにと大切に水やりを欠かさず
毎日花が咲くのを楽しみにしてました。
それから一年後
ふたりはお別れしてしまったんです。。。
お花をいただいたときには
こんなほのぼのとしたおつきあいが
永遠に続くものだと思ってました。
「またおかあさんに甘えて遊びに来ますね♪」
コソコソと携帯メールも交わしたね。
来年の成人式に向けて
「おかあさんの着物を着なよ。」という息子の申し出に
「甘えちゃっていいですか?」って
とってもうれしそうな笑顔をみせてくれた。
楽しみにしてたんだよ。
あなたの成人式。
そんな思いで花鉢を見つめていたら
ジワワワワ~と涙が出てきた。
冬を越せずに枯れてしまったと思ってたガーベラが
また春になって新芽を出した。
生きようと
また花を咲かせたいと
力強く息づいてる。
人の心も朽ち果ててやがて忘れ去っていくものだけど
こんなふうに枯れてもなお芽吹く新芽のように
元どおりにはならなくとも
また新しい想いが生まれるのかもしれない。
送れないメールをここに置いていこう。。
***○○ちゃんへ***
元気でいますか。
少しの間、夢を見ました。
あなたと楽しくお買い物したり
お料理したりする夢です。
もう二度と叶わない夢だけど。
あなたに関わった息子とその母が
少しでもあなたの人生の栄養になりますよう。
ステキなレディになってください。
いろいろありがとね。
bye⌒☆
作品名:貯蔵庫 《2018.7.27更新》 作家名:遊花