母
だけどそれでいいと思う。
なぜなら、それが彼女の生き方だからだ。
一緒に住んでいたのは12年。
その間に学んだことは何もない。
そして何度嘘をつかれたことかわからない。
幼心に何度傷ついたことか。
そして突然いなくなった。
幼い妹たちを置いて・・・。
いや、私だけでも連れて行こうとしていた。
なぜなら、母の連れ子は私だけ・・・・妹たちは異父兄弟なのだ。
だから・・・・・・・・連れて行こうとした。
だけど・・・それを拒んだ・・・・私・・・。
その次の日、母はいなくなった。
母の眼に涙が浮かんでいたのを今でも思い出す。
決してその決断が間違っていたとは思わない。
血のつながらない父には我が子のようにかわいがってもらった。
たた・・・・・今思うとついていけばよかったのかと・・・・・
そんな矢先、母が結婚したと風の便り・・・・。
妹たちが捜しだしたのだ。
そしてやっぱりついていかなくてよかったと思った。
結婚した相手は私と同じ年の男性・・・・。
ああ・・・何も言えない・・・・。
でもこれが母の生き方なのだから・・・。
そして母とは今でも音信不通を続けている。