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夏経院萌華
夏経院萌華
novelistID. 50868
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私の母は音信不通だ。

だけどそれでいいと思う。

なぜなら、それが彼女の生き方だからだ。

一緒に住んでいたのは12年。

その間に学んだことは何もない。

そして何度嘘をつかれたことかわからない。

幼心に何度傷ついたことか。

そして突然いなくなった。

幼い妹たちを置いて・・・。

いや、私だけでも連れて行こうとしていた。

なぜなら、母の連れ子は私だけ・・・・妹たちは異父兄弟なのだ。

だから・・・・・・・・連れて行こうとした。

だけど・・・それを拒んだ・・・・私・・・。

その次の日、母はいなくなった。

母の眼に涙が浮かんでいたのを今でも思い出す。

決してその決断が間違っていたとは思わない。

血のつながらない父には我が子のようにかわいがってもらった。

たた・・・・・今思うとついていけばよかったのかと・・・・・

そんな矢先、母が結婚したと風の便り・・・・。

妹たちが捜しだしたのだ。

そしてやっぱりついていかなくてよかったと思った。

結婚した相手は私と同じ年の男性・・・・。

ああ・・・何も言えない・・・・。

でもこれが母の生き方なのだから・・・。

そして母とは今でも音信不通を続けている。
作品名: 作家名:夏経院萌華