AYND-R-第四章
チップを持ったてを宙に上げながらミルファルは言った。
一同に笑いが沸いた。
ひとしきり笑った後、リーは
「…それでは、またいつか」
と世界越えの術を発動させた。
三人の前に、リーを中心として魔力の渦が発生する。
それは風圧となって三人を包んだ。
そしてリーはしずかに
「…皆さん……本当にありがとうござ……いや」
それでもはっきりと三人に聞こえる声で
「…ありがとう、助かったよ、みんな…」
とリーは言った。
三人は一瞬驚いたものの笑顔で、
「どういたしまして」
と答えた。
「…それでは、また会うときまで健在でいてくださいね」
リーは三人に言った。
「なんだ、結局敬語に戻っちゃうの?」
ミクリィが笑いながら聞いた。
「はい。やっぱりこっちの方が使い慣れるのと
この方が私らしいですから」
と言ってリーは笑った。
三人にも笑いがこぼれた。
「…では」
と言って、リーはその場から姿を消した。
AYND-R- 完
作品名:AYND-R-第四章 作家名:天月 ちひろ