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夏目 愛子
夏目 愛子
novelistID. 51522
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Modern Life Is Rubbish ギリシャ旅行記

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はじめに



人は誰でも、永遠の日常を生きることはできない。
 
 夢のように美しく楽しかったギリシャ、オランダの新婚旅行。
 
 2013年の夏のことである。
 
 日本に帰国した直後は、まだ東京での日常に戻りたくない、あるいは非日常の感覚をなんとか大事に抱えたまま日常に戻って過ごしていきたい、といった気持ちでいっぱいだった。
 
 ギリシャはミコノス島とケファロニア島を拠点とし、ケファロニア島から日帰りでザキントス島にも足を運んだ。
 オランダはアムステルダム一本。
 
 旅日記を書く前に、行く前の想像と、行った後の印象を、覚書として一言でまとめてみる。

 
・ミコノス島

 行く前:
  村上春樹「遠い太鼓」
  昔はヒッピーアイランド、今はパーティーアイランド
  よしもとばなな「アナザーワールド 王国 その4」
  旅雑誌TRANSIT第6号「今日もギリシアは美しい」
  迷路のような美しくかわいらしい白と青の街並み
  ゲイカップル
  ヌーディストビーチ

 行った後:
  青と白!そして少しだけの赤!といった写真の風景のような非現実的なコントラストの美がリアルに実在することへの驚嘆
  バギーバイクで島の風を感じながらまわる解放感ときもちよさ
  変人が多い
  なので空気もなんか奇人変人な空気が流れている(気がする)
  もちろんゲイカップル、それからパーティーアイランドはほんとうだった
  ゲイの人たちは大体においてザ・肉体美である
  ミコノスを人間にたとえると、まさに「芸術家のような」島。美的感覚にすぐれ、奇人であり変人、そして少々の不安定さ。

 
・ケファロニア島

 行く前:
  自然の美しさ
  ゆったり
  セレブがプライベートヨットやクルーザーで立ち寄るらしい(「地球の歩き方」情報)

 行った後:  
  海が完璧な青。外から見ても青、もぐって中から見ても青。
  ゆったり
  雄大な自然
  なのに品があって暮らしやすそう
  ケファロニアを人間にたとえると、「自律し精神が安定していて、自ら幸福と余裕の中に生きることができる大人な素敵人」。

 
・ザキントス島  

 行く前:
  紅の豚のモデルになったシップレックビーチ
  それ以外はあまり遊ぶところはないかな(なので日帰りにしよう)

 行った後:
  海が美しい
  自然が苛酷
  ザキントスを人間にたとえると、「裸足で生活しているような、田舎の素朴な人」

 
・アムステルダム

 行く前:
  いろいろ自由(売春、マリファナ、安楽死、ゲイ結婚、カジノなどの合法化または実質的な合法扱い)
  ワークシェアリングで一人一人の労働時間が少ない国
  がちゃがちゃ歩いて回って楽しい街(友人からきいた情報)

 行った後:
  オランダ人はほんとうに背が大きい
  自転車で街をまわるきもちよさ
  てか自転車人口はんぱない
  伝統的ヨーロッパな建物と、現代先進的な建築が同居するスタイリッシュな街
  確かにいろいろ自由(売春婦たちが窓から誘う飾り窓、マリファナのCoffeeShop、ゲイカップル等)
  アムスを人間にたとえると、「スタイリッシュで洗練されて強い個がぶれないかっこいい人」

 
 今回は、ギリシャという土地柄もあってか、のっぴきならないハプニングの多い旅になり、さらに楽しい旅となった。