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秋月かのん
秋月かのん
novelistID. 50298
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第1章  5話  『少女との再会』

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「ならば言おう!よーく聞けよッ!かったりぃから一回しか言わんかれなッ!!俺はな…、あの生徒会長こと小日向祢音をトップとする生徒会の正式会員なんだよッ!!」

「「な…なにぃぃぃぃぃぃぃッッ!!」」

ファンクラブ以下略…は驚きのあまりに一斉に大声で叫びだす。
まぁ役職は何だか知らんが…。…後で姉さんに聞いてみよう。

「コフゥ~ゴフゥ~あ、ああ、ああああの選抜が凄く厳しいと言われている生徒会の正式会員…。ネオンたんに憧れる者であれば必ず訪れたであろう大難関。正式会員の座を求め生徒会の門を潜った我らであったが…」

「そう…。誰一人その座に就くことさえ出来なかった。いや…選抜すらして頂けなかったあの正式会員の座に就くなんて…」

…いや、それは誰でもそうするだろ。
こんなヤツらがごろごろ来たらな…。

「わかったかッ!!そういうことだから、もし、これ以上この場に居座るつもりなら生徒会の忠告を無視したということで俺は、生徒会の会則によりお前らを厳しく罰するッ!!」

ビシッと以下略共に向かって指差してやる。
…なんか今の俺って恰好よくね!?

「ま、待ってくれよ!こ、これは全部我が姫のためにしたことで、別に悪意でとかじゃないんだ!」

「あぁ、そのようだな。でも、悪意がなくてもそのことで困ってる人がいたとしたらどうだ!?それでも悪意がないからって居座るつもりか?えぇ?」

「「それは…うぅっぅ…」」

やつらは的を射た俺の発言に何も言い返せず黙ってしまう。
…なんか、今の俺って最高に決まってね!?
こうなったらいくとこまでいってやるぜ!!

すると、

「でも、いくら生徒会正式会員と言ったってなぜ貴様のようなヤツがそこまでする必要がある。俺は知ってるぞ貴様のことを!!」

「ほぉ?そうかい。まぁ、俺も結構この学園でいろいろしてっからな~知っててもおかしくないわな」

「そうだ!貴様のような問題児がどうしてそこまで…、というかなぜ、貴様なんかが生徒会正式会員なのだ!?おかしい、絶対おかしい!!なぜ、我らを差し置いて貴様のような社会不適合者が!」

…お前らになんかに言われたくねぇ台詞だなぁ、おい。
すると、こいつの発言でファン連中は、口々に『おかしい』と呟き始めた。

「まぁ何だかんだ言っても俺は、姉さんに信頼されてるんじゃないのか?よく後始末とか下の手伝いとかしてるからな。それで……ん?」

その一言になぜか静まり返るファン連中。
…って何だ?俺なんか言ったか??
そして、突然、やつらの一人が叫びだした。

「な、なな、なんだとおぉおおおおおおおおッ!!我らがスイートエンジェル☆祢音ちゃんをよくもぉおおおおおおおおおおッ!!!!」

って何がだよッ!いきなりわけわからんわッ!

「我らの姫を手篭めにしただなんて…、くうううぅぅううううッ!許すまじきッ!!」

いや、してないからッ!そもそも俺と姉さん身内だからッ!

「きっとこの外道は無理やりにでも祢音ちゃんの、…く、くく、くっ、唇を奪っているに違いないッ!!あぁッ!これは万死に値するッ!!」

いやッ!奪ってないからッ!
っていうか『奪った』って何だ?何で過去形だッ!おいッ!

それにさっきから妄想の中で語るなッ!!現実に戻って来いッ!!

「なんか俺、怒りを通り越してだんだん殺意を覚えてきた…」

うんうんとファンクラブ一同が同調する。…ってすなーッ!!

「隊長ッ!!今すぐ我らにあの鬼畜野郎に正義の鉄槌をッ!!そして、跡形もなく存在のデリート許可をッ!!」

「うむッ!!許可するッ!!」

許可すなーッ!!っていうかテメェら誰だよッ!!
すると、ファンクラブのみなさんは殺意をこめた視線で俺を見る。
…マ、マジだッ!!あいつらの目は本気で殺る目だッ!!

「おい、ちょっと待てッ!!お前たちは大きく誤解しているッ!!そもそも俺とここにいる姉さんは従姉だッ!身内だッ!だからお前たちの想像してるような馬鹿げたことは一切ないッ!」

俺は言ってやった!あぁ言ってやったさ!
こんな馬鹿げた噂を流れないよう、そして俺と姉さんの誤解を解くためにッ!
すると、ファンクラブの一人がフッと不敵に笑う。

「貴様こそ大きく誤解しているぞ。くっくっく」

「んあ?俺のどこがどう大きく誤解してるんだよ?」

「貴様はさっきこう言ったな。貴様と祢音たんは『従姉』だと…そうだな?」

「あぁ!そうだ!それがどうした?」

こいつだけやけに絡んでくるな。
ファン…えーと、たくさんいすぎて呼び方に困るな。
まぁいいや、ファンKで。

つーことでファンKの分際で絡んできやがってよ。

…それに『祢音たん』って。
…何かこいつ、あいつらと同じにおいがするぞ。

「ふふふっ!!あはははは!!!」

何だ、気色悪いッ!!

「これだけヒントをやったのに解らないようだな。仕方ない教えてやろう。貴様でも理解できるよう簡単に説明してやろう。貴様が大きく誤解しているモノすなわちそれはッ!!」

ファンKは大きく声を張り上げるとビシッと俺を指差す。

「従姉とならば身内でも結婚できるのだーーッ!!」

「「そうだったぁあああああああああああッ!!」」

ファン一同は今の一言に多大なる反応を示したようだった。
しかし、俺はというと、

「は?」

「な、何だそのゴミでも見るような目は!?」

「いや、アホかと」

「何だと貴様ぁッ!俺のどこがアホだぁ言ってみろッ!」

「いいかよく聞け。いくら従姉で結婚できるとしても、普通はそんなこと考えないし、まずそういう発想にすら思い当たらない。第一本当に結婚できるのか?それこそ怪しいぜ」

「フッ…出来るさ!今の時代は昔とは違いグローバルな時代なのだッ!!しようと思えば実の妹とでも異世界の娘でもメイドロボとだって可能なのだぁッ!!」

「「おおおおおおッ!!」」

ファン一同はファンKに拍手喝采の嵐だった。
中には涙を流す者やファンKに握手を求めに行く者まで。
…って何だこりゃ。でも、ちょっと待て…。…ナンダカオカシイゾ?

今こいつが言った話…ドッカでミタヨウナ、キイタヨウナ、ヤッタヨウナ。
…ん??やったような??

あれ?確か今、ナニカに気づいたようナ気が…ナンダっけ?
うーん………。やったような、ヤッタヨウナ、犯ったような…。

……………はッ!!

思い出した。ギャルゲーだ。
かえでがやらせてきたギャルゲーの中にこんなキャラがいたじゃないか!
…そうか、だからかッ!

それにさっき感じた違和感…これでわかったぞッ!
…こいつはあいつらと同じだッ!
ならば、あいつら同様、こいつにもこう言うべきだろう。…それはッ!!

「現実をギャルゲーと一緒にすんじゃねぇッ!!現実に目を向けやがれぇッ!!」

「…なぁッ!!」

俺の鋭くてかつ重みのある声がファンKとファン一同の胸を射抜く。
フッ…。これで決まりだな…。

「「ギャルゲーをなめんじゃねぇぇええええぇぇえええッ!!」」

「って逆効果ッ!?」

俺の一言がファンK、やつら共を憤慨させてしまい、さらに、その心に火に油を注いでしまった。

「「リアル反対ッ!!二次元バンザイッ!!」」