SAⅤIOR・AGENTⅡ
オレ達は地下シェルターに突入した。
各部屋をチェックしながら下へ降りて行った。
「誰もいなかったね」
「サイモンが抜け駆けしたんだろ」
「貴様がモタモタしてるから遅れを取っただろうが」
「うるせぇな犬っころ、開けて貰っておいてその言い方は何だっ!」
「ちょっと、こんな時にケンカしないでよ!」
ファーランがオレ達を止めた。
確かにオレは入口の電子ロックを解除するのに手間取った。
だからって感謝の1つもねぇ犬っころに腹が立った。
しかしサイモンもサイモンだ。突入するなら全員で行った方が良いだろうに、オレ達が突入する前に『先に行ってるぜ〜』と連絡が入った。
それからようやく扉を開けて突入に成功したが、突然シェルター内が激しく揺れた。
一応核シェルターみたいだから地震や衝撃にも強く作られているはず、それをマグニチュード6くらいの震動がシェルター内を襲った。
「ま、あいつのやる事だから地震が起きようが火山が噴火しようが驚きゃしねぇけどな」
そう言いながらやって来たのは最下層だった。
恐らく倉庫だろう部屋に入るとそこにはセイヴァー・ギアを装着したサイモンと気を失ったマンバが目に入った。
状況からして勝負は着いてたみたいだった。
「よう、遅ぇぞ」
サイモンはオレ達に振り向いて白い歯を見せて笑った。
マンバはやがてゼルベリオスに転送され、今回の事件は幕を閉じた。
作品名:SAⅤIOR・AGENTⅡ 作家名:kazuyuki