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秋月かのん
秋月かのん
novelistID. 50298
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第1章  2話  『壊レユク現実』

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しかし、それは不完全なモノようで、途中で途切れたり、飛ばされたりと断片的に流れていく。

そして、映像が完全に途切れた時、視界がぼやーっと戻っていき現実に引き戻された。

「………」

…一体何だったんだ?さっきのは?
俺は頭を擦りながらゆっくりと立ち上がる。
さっきまでの頭痛はなく、逆に少しすっきりした感じがしていた。

不意に、光が差し込んだ。
俺の中の闇が晴れていくかのような、光が俺を導くかのような感覚。
さっきまでの異質な感覚は既に消え去っていた。

「…でも、あれは」

さっき俺が見ていた記憶はほんの一部でしかなかったが、俺が見たことも知っている記憶ではなかったのは確かだ。

…今のは一体なんだ??
でも、…何でそんなことを俺は…。
それにあの声は…一体…………くッ!!

思い出そうとするとちくりと頭が痛くなった。

…まぁ、今はそれはいい。
それよりも俺は助けに行かないといけない。あの子を、まどかちゃんを!!

「きっとあそこだな。えーと…あっちは…、あっそうだ!公園だ。ならこっちが近道だな」

何だかわからんが行かないといけない気がした。
この感じ何ていうのかな…例えるなら…そう、誰か、俺を呼んでいるような、そして助けを求めるかのような声がその方向から感じる…気がするんだ。

今の俺には見える。何となく分かってしまう。そんな気がするんだ。
もしかしたら、今俺がするべきこと、そして、俺が守りたいモノがあそこにある。
そう思うと俺は、急いで公園の方に向かった。

<次回へ続く>