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田 ゆう(松本久司)
田 ゆう(松本久司)
novelistID. 51015
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民生委員談話

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7) 改選の悪夢
 平成25年は民生委員の改選の年にあたる。続投する場合個人の意志のみで決まってしまうことについてはこれまでも疑問を投じてきた。民生委員は地区住民からも推挙される人でなければならないからである。私の場合組織の運営から言えば単位民児協の副会長である者は会長が退任した場合は会長職を引き受けることが期待されていることも現実として受け止めてはいるが・・。
 さて、改選の任の代表者にあたる隣区の自治会長が私のところに来られた時の話である。私は彼にもう1期勤めさせていただきたいと申し出たところ意外な返事が返ってきた。「申し訳ありませんが後任者が決まっておりますのでご辞退ください」と。後任者が決まっている以上自己の意志に固執して現職に留まることはできない。無理やり続投したために住民から非難されている事例が見られたからである。
 すでに後任者が決まっているというのはどういうことか。それは諸役について地区内で順送りの体系が敷かれているからに違いない。そこで「誰に決まったのですか」と尋ねたところ、それは言えないとのことだったが、民生委員希望者のリストがあるというのでそれを見せてもらうことになった。
 民生委員の希望者がいることやその登録名簿まであることなど思いもしなかったのでそのリストにある名前に目を凝らした。100名を超えるリストには私が知っている名前はない。年齢も80歳を超える人がほとんどだ。これは明らかに民生委員希望者のリストではない。
 「これは何の名簿なんだ!」と彼に向かって大声で叫んだ瞬間、夢から目が覚めた。私は夢のお告を信じる質である。後任者が決まっていれば続投は避けるべきではないか。その後、彼に会う機会がなかったが後任の選出はこれまで通りの順送り体系により無事に行われたようである。
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