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ihatov88の徒然日記

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92プレッシャー 2/10



 ウチの職場、以前にも書きましたが頭が筋肉の上司がいます。もちろん本人を前に言ったことはありません。自他共に認めるチキンハートです。
 今回は上司の愚痴ではありません。

 さぁ、いつものグダグダが始まるよ~

   * * * * *

 上司の命令、これは絶対。選択肢はナシ。

 先日ですよ、ウチのチームで市民マラソン大会に出ることになったんです。もとい、マラソンでなくて駅伝。詰まるは長い長いリレーですよ。
「マジっすか?」
 驚愕の表情を隠せないワタクシと四人の部下たち。四人は若いからエエけど、ワタクシはどうするよ?山歩きはするけど走るのは、ちょっと……10年前なら良いけれど、もうエエ年ですよ。
「大丈夫や。選手は五人、ワシが出るから」と上司。
おお、頼もしい。やっぱり頭が筋肉だ。本人を前に言わないけれど。

 ホッとしましたね。今回は鬼コーチ役です。自転車のってメガホン持って
「走れ!コノヤロー」
って出来るのはワタクシのハマり役?おうおう、盛大にがんばりましょうね。

 ……ところが。

頭が筋肉の上司が前々日に……

  インフルエンザ

げっ。
 ワタクシの出番?部下たちはワタクシを見て頷く。登録したから出るしかない。補欠で安心してたのに。

 この心境を野球で例えて言えば
「今日は登板ないで~」
と言って八回裏の10対2の試合でベンチでふんぞり返るリリーフが前のピッチャーが危険球で退場なって
「おう、出番や」
と言われたくらいの気持ち。これはいきなりのプレッシャーやがな……。カラダ全然作ってないし、出る人ってみんな走るのが趣味みたいな人ばっかりやし――。

 さあ、八回裏をいきなり任されたリリーフ八馬。前の四人が頑張って引き離してくれたたすきを受け取りさあ出発!
 ひとり、そしてまたひとり……。またまたひとりと、抜かれ抜かれてまさにゴボウ抜かれ。
 遠い、ゴールが遠い。気持ちも遠い。車で行けば5分くらいの距離を必死で走る運動不足の中年、こんなことなら準備しとけばよかった……。恨むならあの頭が筋肉の……いやいや、そんなこと言ったらその後の特訓(←何のやねん)がもっと怖い。

 後ろから犬が追いかけてると部下どもに応援されなんとかゴール。というか完走したことだけでも誉めてあげたい、自分に。
 
 疲れた……。燃え尽きた。

ゴールをした直後みんなが駆け寄る。
「いやあ、ようやった。あと10秒遅れたら基準クリアでけんとこやったで……ゴホッゴホッ」
「あ……ありがとうございます、ゼェゼェ」
インフルエンザやったら来たらアカンがな。そんな冷静なツッコミも表に出さず。

 いやあ、大事なのは普段の訓練と管理ですよ。(当日インフルエンザにならないような……)、もちろん()内は口にしない。

   * * * * *

 野球に例えて言えば……。

 10対2で任された八回裏、結果10対8くらいで試合終わった感じでしょうか?結果勝ちは勝ちみたいなトコロ。あー、しんどかった。

作品名:ihatov88の徒然日記 作家名:八馬八朔