ihatov88の徒然日記
26 スイカにまつわる思い出 7.23
暑いですね。昨日のニュース見たら関西での梅雨は明けたと表現しておらず「明けてました」と表現しています。そうですか、梅雨は明けていたのですか。台風もきたので〇月〇日に梅雨が明けましたとも言いにくいのでしょうか。個人的には別にどったら構わないことなんですが、梅雨が明けたということは暑い熱い夏がくるということです。
皆さんは夏というと何を連想されますか?海、山、夏休み。花火、プール、盆踊り……。いろいろあるかと思います。
私の場合、夏といえばスイカを思い出します。現代社会では技術が発展して夏でも冬でも季節はずれの野菜や果物が食べられるようになりましたよね。しかし、スイカって冬に食べることって滅多にないんですよね。だからスイカ=夏なんです。
これは個人的な見解なんですけれど、冬でも食べられるスイカを生産、栽培する技術ってのはたぶんあると思うんです。とはいえワタクシ文学部卒の文系アタマなので「どうやって?」といわれてもお答えできないのが恥ずかしいのですが、45年前の人間が月に行ってるくらいですから、それくらいのことは出来るんじゃないかと思います。
では何で冬にスイカは見られないのでしょうか?
これも勝手な見解ですけど、自然の力を使って生産したほうが当然コストも下がるでしょう。スイカって大きなものですからハウスで簡単に作れるようなものではないと思うのです。それとこれが決定打と思うのですけど、寒い時期にスイカ食べてもおいしくないと思うんですよね。あれって夏の暑い時に食べるからいいのだと思います。食べ物って味だけでなくその時の気温(雰囲気)や匂い、見た目など五感で味わうものなんだなあと思っています。
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で、うんちくはこの辺にして本題。
スイカが好きです。さっきも書きましたがスイカ=夏です。夏に食べるからスイカなんです。今年も兵庫県の中腹まで出かけてスイカを買います。畑の横で売ってるわけですから、近所で買うより安いのです、およそ半額。
ただし、スイカを選ぶのは消費者自身です。毎年スイカを玉で買ってるのですがなかなか「当たり」にめぐり合えないんですよね、ヘタが分厚かったり、中に空洞があったり……。毎回トントンと打診をして品定めするのですがこれが上手じゃない。音を聞いただけでわかるのだろうか?内科医だったらわかるのかな、とそんな邪推をしたりします。
これがですね、百発百中で甘いスイカを当てる人がいるのですよ、正しくはいたのですが。
それがうちの亡祖母でした。亡くなって10年以上が経っていますが、スイカを選ぶたびに思い出すのですよ。祖母がスイカを叩いて品定めをする風景が。
大正生まれだった祖母は、夏は水代わりにスイカを食べてました。夏場は遊びに行くと冷蔵庫は一口大に切られたスイカの山なんです、しかも食べ放題なので遊びにいくのが楽しみでした。切ったものを買うより玉で買った方が当然安いので、玉で買ってきます。何十年も玉で買っていた経験はすごいもので私の知る限り絶対に外さないのです、まるで中身が見えているかのように。頼まれて買って来たことがあるのですが見事に失敗してダメ出しされ、
「あんた、よう見ときや」
と言って、以来荷物もちとして祖母のスイカ選びを横でずっと見ていたものでした。
でも、なんでわかるんでしょうね?本人にきいてもわからないそうで、強いていえば「勘」だそうです。「運」じゃなくて「勘」、言葉で説明しようとするのですが「トントン」と音がするのと「とんとん」と音がするのとでは違うといった調子で言葉で説明が出来ないんだろうな、ということはわかったのです。
おいしいスイカ選びについて科学で考えた人はたぶんいると思うのです。たぶん科学的に甘いものを当てる何かはあると思います。くどいようですが根拠はないですよ、文系アタマなのでツッコミ入れないで下さいね。
だけど数値で答えを出すよりも自分の頭の中にある感覚で当てることが出来るというのは科学を超えたすごいことなんじゃないかなと思うのです。
この辺が文系アタマすなわち理系に白旗。ですので科学的根拠や発展を否定するつもりは全くありませんよ。
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次の休みには、また郊外に行ってスイカを買おうかと思っています。選んでいると小さかった頃祖母がスイカを叩いて品定めしている風景が思い浮かびます。でも、今は品定め担当は私なのです。おいしく食べたいのでここは緊張するところです。
「次はちゃんと甘いものを当てられるかな?ばあちゃん横におったらダメ出しされるやろな?」
なんて思いながら……。
作品名:ihatov88の徒然日記 作家名:八馬八朔