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ihatov88の徒然日記

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28 久々の日帰り 8.7


 
 昨日は家の者がそれぞれ色々あることで、一日独りぼっちになってしまった。と言うことで、今日一日は単車に乗って遠乗りしてやることにした。
 18年前の今ごろは同じく単車で日本中を走り回っていました、え?ご存知でしたか?
 それはさておき、とにかくワタクシは昔の旅日記を書いていたら無性に単車に載りたくなり、子どもの送り迎えと、ちょっとしたヤボ用くらいでしか使わなくなった現在の相棒、bronco250に跨がり神戸から北、とりあえず北を目指して出発しました。

   * * *

 ところが、出発一時間ほどして雨が降ってきました。雲行きから想定してましたが、これが突然のゲリラ豪雨に。近くのパチンコ屋の駐輪場に緊急避難。ピークを過ぎるまで天気予報をチェックしながら待機。今は便利ですね、スマホで何でも分かるのですから。
 雨は幾分ましになりそれから北上すること二時間、兵庫県の北の都、豊岡市の出石に到着。ここのランドマークは「震鼓楼」と呼ばれる古い時計台があります。思えば20年前、甲子園の実家から自転車で片道100㎞を漕ぎきってたどり着いて以来、自分が乗ってきたすべての単車でここへ来てる。現在の相棒は乗り続けてもう10年、思えばこの単車では初めてだ。
 ちなみに先代はGSX1200というゴリゴリのスポーツ単車に乗ってましたが、次女の出産に伴い維持費もかかるし、乗る頻度も減るから今の相棒に乗り換えたんですよね。単車=マイライフ、青春だと豪語していたワタクシもしっかり所帯染みてしまいました。でも、単車に乗り続けていることだけは未だ守り続けてますが。
 さらにbronco250は見た目は町乗り単車ですがエンジンは単気筒のオフロード車。リッター30㎞超、車検要らず、そして燃費では先代の三倍は走る。まあ、走行距離こそそこそこですが今まで故障一つなく走り続けているのは「無事之名馬」ってやつです。

 出石と言えば有名なのは「皿そば」でありまして、ここでそばをたらふくごちそうになってとりあえず家のことが気になるので進路は南へ。
 といいつつもちょっと寄り道。豊岡からは南西にある朝来市和田山にある「日本のマチュピチュ」と呼ばれる竹田城跡に行きました。
 駐輪場に単車を止めて山道を歩くこと30分、見えてきました天空の城。およそ400年前に建てられたという標高約300メートルの山上の城壁。ここに石を持ってくるのも、さらには石垣を作るのもすごい。重機のない時代にどうやって城を築いたのだろう。城がどんな風にあったのか興味深いところではありますが、インカのマチュピチュみたいに跡地であるから神秘的だという意見はわからなくもない。
 以前はココ、無料で出入りできたそうですが、メディアで話題になり観光客が爆発的に増え、石垣のところどころが傷んでしまい、今年の春先に一時閉鎖。修繕に時間をかけて、現在では入場料300円(高校生以上)となっています。収益は施設の維持に充てるそうです。今まで入場料を取らなかったのが不思議なくらいでした。こういう施設はお金で維持しつつ、見学者にモラルを持ってもらうためにもまあ必要なんとちゃうかなと思います。

 それから山を下りて兵庫県を真っ直ぐ南下して神戸の自宅に戻ったのは夕方手前。走行距離は300㎞弱。単車が小型であることもあり、さすがに腰がちょっと痛い。思たら昔はこれを毎日1ヶ月に渡り続けて日本中を走り回っていたのですから、体力は若い時に比べて確実に落ちている感じは、します。
 帰ったら帰ったで家事はいっぱい残ってるわけで、はい。帰宅してわずか五秒で現実の生活に逆戻りです。その辺が家
庭のある人です。 まさに、『イー(ジ)ュー・ライダー』の歌詞にある、

    気を抜いたらチラリと沸いてくる
    現実の明日は 藪の中へ

の心境です。
 まあ、お土産買うて喜んでもらえる顔を見れただけでも
「まあ、エエかな」
と思うわけです。一日だけでもちょっとだけ若返ったような気がしました。ええオッサンでも青春はできるんです。さあ、また時間できたら単車に乗ろうっと。
作品名:ihatov88の徒然日記 作家名:八馬八朔