ihatov88の徒然日記
49 めっちゃ勉強した 12.17
前回の続きです。
自宅から自転車で行ける距離の大学に進学しました。難関大学かと言われれば上には上がまだまだありますし、かといって誰でも行ける大学かと言われればそうでもありません。しかし、大学ですからちゃんと勉強して合格しました。ワタクシの場合、憧れはありましたが裕福な家庭ではなかったので首都圏の大学に挑戦することは不可能でしたし、試験を通るだけの学力もありませんでした。
行きたい大学と行ける大学というのはなかなか一致しないと思います。ワタクシもその一人ですが、入学して通ってみて、母校の大学は「行ってよかった大学」であることは間違いなくその通りだと言えます。他所ではない、あの場所にいたから今の自分がいます。
――で本題です。
進学先(就職先もそうですね)は希望通りであれば良いのですが、たとえそうでなくても今この時に一生懸命自分のすべてを賭けてする努力は必ず後で良かったと言えます。出しきった結果がそこなんですから、そこがその人にとって最高の場所なのです。というのも、つい先日映画鑑賞をして思ったことなんです。
映画「阪急電車」の1シーンにそれがありました。
憧れの大学に行きたい女子高生が、先生からその大学に行くには「厳しい」と言われます。しかし、ダメ元でも受験はできるのですが家庭の事情もあり、入試は安くありません。
全く個人的な話で申し訳ないんですが、その「憧れの大学」というのがワタクシの母校でございまして、そう表現されますとOBとしては嬉しいんやらこっ恥ずかしいやらなんですが、そこがどの程度のところなのかは読者の皆さんにお任せしたいと思います。
そして彼女はその大学の受験を諦めることを決意し、最後に大学の正門前で現役の学生カップルに質問をします。そのカップルは彼女の「大学に入るのにめっちゃ勉強しましたか?」という質問に対し彼氏の方は、
「そんなことなかったわ……」と言ったあと、
「って言いたいけど、めっちゃ勉強した、頭おかしなるくらい勉強した」
と答え、横にいた彼女も
「あたしも勉強した」
というシーンがあります。
それを聞いた彼女は吹っ切れるのです。
原作の小説にそのシーンは無いのですが、個人的にはこのシーンがとりわけ印象に残ったのです。母校である大学のキャンパス前で撮影されたものであるということもありますが、大学生の二人のセリフが刺さるように残ったのです。
成果のいかんに関係なく、自分の中で「頭おかしなるくらい勉強した」と胸を張って言えることがいいと思うのです。それを聞いて学生の頃の自分がダブりワタクシもほっこりしました。ワタクシも結果はどうであれ頭おかしなるくらい勉強しました。
それと、入試を諦めた女子高生も前に向かって歩みだします。その吹っ切り方がなんとも爽やかで気持ちがスッキリしました。
上手くいってもそうでなくても、それが自分であって、一生懸命自分の中で考えて選択したのであれば、それは「正しい選択」なんだと思います。
何かに挑戦を続ける皆さん。自分自身に対してもそうですが出る結果を恐れないで自分の出せるすべてを出してください。そうすれば味方してくれる者が必ずいます。たとえ諦めたって、前向きになることを忘れなければ事態は必ず好転する――ワタクシはそう思っています。
人事を尽くして天命を待つ、です「盡人事待天命」です。なかなか思い通りに進まない局面は多々ありましょうが、いい時は必ず来ます。不遇な時でも転機は必ず訪れます、その時までは腐らないでいましょう。
作品名:ihatov88の徒然日記 作家名:八馬八朔