祈り
守るものがあるから
出勤前。
ある女性の言葉に
テレビに釘付けになった。
レポーターも泣いていた。
「守るものがあるから
頑張らないといけないんです。
両親も高齢ですし。」
だいじょうぶです!と
その人は気丈に
ふるまった。
津波に流された身内の車を
家族が自力で発見して
レスキュー隊がすぐに駆けつけ
救出活動に取り掛かる。
傍らには
犠牲になった方の
小学生の息子さんが
「お母さんのバックだ!」と…。
そのあと
呆然と立ち尽くしてた。
被害に遭った方の妹だというその方は
何度も何度もテレビカメラにお礼をして
遺された男の子とまた
無残に転がった車に駆け寄った。