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愛を抱いて 15

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もう一度乾杯しよう。」
「早く帰って来てくれないから、私もう酔っちゃったわよ…。」
本当に彼女は、既に酔っている様だった。

 当時我々は、合コン等というものは洒落たパブなんかでやるよりも、安い居酒屋の座敷でやるのが一番であるという見解を持っていた。
身体は疲れないし、何より大いに乱れる事ができた。
戸板の女達は、ほとんどの者がベロベロになっていた。
そして、男性軍に盛んに「もっと呑め。」と強要した。
我々は女性軍に追い付くために一気を繰り返した。
私も次第に、把握できる視界が狭くなって行った。

 「麗子ちゃん…。」
「真・由・美。」
私の頭は真由美の膝の上にあった。
「真由美ちゃん…、ジェラシーを感じた事が…、あるかい…?」
「あるわよ…。」
「ジェラシーってさ…、人間の感情の中で…、最も高尚なものだと…、思うんだ…。」
「ふうん…、そうね…。」
「そうさ…、ジェラシーは…、一番高等な…、感情なんだ…。
あの…、甘く…、やる瀬ない…、ジェラシー…。」
天井と壁が廻っていた。
全員、ドロドロになっていた。
隣で、淳一が女と濃厚なキスをしていた。
淳一の右手は、女の胸に触れていた。
「酒を、もう一杯くれないか…。」
「はい…。」
真由美からグラスを受け取ると、私は膝枕をしたまま一気に水割を呑み干した。
「はい、ダメ押し…。」
手を伸ばして空いたグラスにウィスキーを注ぐと、真由美は再び私にグラスを手渡した。
オン・ザ・ロックを呑み干して、私は少しむせた。
「大丈夫…?」
「ああ…、平気だ…。」

 「真由美…、ちゃん…。」
「何…?」
相変わらず、私は彼女の膝の上で寝ていた。
「君の顔が…、はっきり視えなくなって…、来ちゃった…。
もっと…、そばで…、視せて…。」
「こう…?」
彼女は顔を近づけた。
「もっと…。」
「こう…?」
私と彼女は、お互いの唇を重ねた。
彼女は舌を入れて来た。
私はゆっくり身体を起こしながら、彼女の背中を壁に縋らせた。
そして彼女の顎に手を添えて、口付けを続けた。
やがて指先を喉から胸元へ下して行き、花柄のブラウスのボタンを一つ外すと、そこから衣の内側に手を滑り込ませて、下着の上から乳房を揉みしだいた。
彼女が微かに呻いた。
次に私は、手を一度首筋に戻してから彼女の大腿部に触れた。
ザラザラしたストッキングの感触があった。
彼女は全く抵抗を示さなかった。
私の掌はスカートを押し上げ、温かい大腿部を少しずつ上へ上って行った。
私の指先が股間に到達した時、彼女はその太腿を微かに開かせた。
表面はザラザラの繊維の感触に変わりなかったが、私の指ははっきりと、硬い骨と、その下の最も温かく最も柔らかい部分を感知していた。


                        〈三〇、戸板女子短期大学合コン〉


作品名:愛を抱いて 15 作家名:ゆうとの