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みなさん　こんにちわ！
　そして　はじめまして！
　突然だけど今日はみんなに　二つ　お願いしたいことがあるんだ〜

　その前に　オイラは「ヤマネ」っていう動物なんだけど
　みんなはそんな動物がいるのをどこかで聞いたことがあるのかな？
　え　知らないって？
　やっぱり小っちゃな生き物だし　知られていないのかなぁ
　この国のヤマネたちは　住む場所が少なくなってるって聞いたんだけど
　見つけたりしても　ソォ〜っとしておいてくれよなぁ
　捕まえたり飼ったりしないでさ
　やさしく見守ってあげてほしいんだよな〜
　これがオイラの　一つ目　のお願いなんだけど　どうかな？

　実はオイラはこの国で生まれたヤマネじゃぁないんだ。とても遠い国で暮していたんだけど、ひょんな事から貨物船に乗り込んじまってさ、気がついたときには海の上。家族や友達とはもうそれっきりさ。観念して船に身を任せていると、はるばるこの国に運ばれて来てしまったってわけ。
　この船の旅っていうのがさ、それはもう大した冒険の連続だったんだ！
<貨物船に乗ってしまった日の話>や<舟鼠との戦い>、そして<海原での大嵐>。だけどもそんなオイラの冒険の話はまた次の機会にすることにしよう。

　それじぁ　二つ目　のお願いのことなんだけど、別に難しいことなんかじゃないんだ。ただ話を聞いてくれるだけでいいんだから。
　実は今日はある女の子(？)の身の上話をオイラの代わりに聞いてもらおうと思うんだけど。オイラがとある場所で知り合った、とてもお喋りな女の子。毎晩、彼女とは夜遅くまで語り合ったりもしたんだ。でも残念だけどオイラはもうその女の子に会うことはできなくなってしまったんだ……。
　だから今日は、オイラの波乗りかっこいい冒険の話を聞かせたいところなんだけど、キミにはちょっと彼女のお喋りの相手になって貰いたいってなって思ってる。もちろんオイラのことだって、彼女の話の中で少しくらいは登場するかもしれないぜ。それは彼女の気分次第ってところなんだけどさ。いや、そんなに難しいことなんかじゃなくってさ、ニコニコしながら適当に相づちをうってあげてくれたらそれでいい。とにかく女の子ってのはそれさえしていれば納得してくれるんだから。

　え？
　オイラの名前かい？
　ヤッホォォォ！！
　よく訊ねてくれました、オイラは「ラッキー」っていう名前さ
　イカしてるだろ
　この名前は親友に貰ったんだけど　とても気に入ってるんだ
　誰だって名前っていうのは大切だよね？
　オイラの名前　覚えておいてくれよ
　忘れないでくれよな

　うん　そろそろ
　とっても風変わりな「クルマ」の女の子のお喋りを聞いて貰おうかな
　いつだってどこだって素敵に過ごしてきたってたことを
　キミにも聞いてもらえたらさ
　今の彼女も少しは気持ちが晴れるかもしれないしね
　でも話の途中で居眠りなんかして見つかった時には　オイラ知らないぜ
　おっかないからさ

　じゃっ！　オイラは　この辺でッ☆