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遊花
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父のつくり話
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あの頃、母はいつも甲高い声でわたしたちを叱り
父はいつもそれがうるさいと怒鳴っていました。
父が不在のぶん、自分がしっかりしなければと
今思えば母の気もちも十分わかるのだけれど
幼いころは父のつくり話を半分は信じていて
母のことをずっと「継母」だと思い込んでいました。(笑)
毎晩、あきもせずに
ふたつのお話を交互に聞きながら
わたしたち姉弟は眠りについていったのです。
作品名:
父のつくり話
作家名:
遊花