せきねとゆかいななかまたち
せきねとベニー
せきねはきょうもおうちでごろごろ
せっかくのおひさまなのに
せきねはちっともおひさまにあいにこない
でもそんないちにちがせきねはだいすき
どんどんどんっ!!
「せきねくーん、おいしいクッキーもってきたよ」
ドアのそとからこえがきこえます
「このこえはベニーだな、しかもクッキーをもっている」
せきねはいやしいかおをしながらいいました
ぐぅ~~~~~~
せきねのおなかもクッキーをまちわびます
ガチャ!
「ようベニー!」
せきねはドアをあけていいました
「おやおや、せきね様の御登場だ!!」
「ふーん、そうかい、やっぱり君は卑怯だね、卑劣だよ、卑屈でもある」
「死ね死ね死ねぇ!!」
そこには村の若者のほとんどが集結していた。
「ふぅ、その臭い口を閉じろ」
関根は氷のような冷たい眼差しで一帯の者共を睨んだ。
べチャ!ベチャベチャ!!
若者たちは一斉に関根に向かって痰を吐きかけた。
(くそっ、くそっ…)
関根は無言で家へと逃げた、外からは関根をあざ笑う声、そして何者かは家に対して何かを投げつけてる、差し詰め卵か何かだろう。
関根の頬は濡れていた、涙なのか痰なのかわからないくらいにグチャグチャに。
自分の味方はもういない…
そう自分に言い聞かせ、
関根は身を潜めるのであった。
作品名:せきねとゆかいななかまたち 作家名:滝沢クリスタル