Bhikkhugatika
闘争
ヴィデーハ国王杯最高賢者決定討論選手権の決勝戦。螺髪の行者対剃髪の行者。
螺髪「君は何が真理であると説くのか」
剃髪「私にはこれが真理であると説くことがない」
螺髪「なんだと?それでは君は何も知らぬのではないか。してみれば君は賢者でなく愚者ではないか」
剃髪「あるものを真理であると見なし、あるものは真理ではないと見なし、あるものに味方し、あるものに敵対するとき、私の内に闘争が生ずるのを私は見た。私と彼との優劣を顧慮するとき、私の内に闘争が生ずるのを私は見た」
螺髪の行者は沈黙したので本来剃髪の行者が優勝なのだが、彼のこの論理では、誰かを優勝とすることができなかった。そこで優勝景品の米は一粒一粒諸人に分かち与えられた。
作品名:Bhikkhugatika 作家名:RamaneyyaAsu