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上社(兄)の758革命

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 しばらくこの流れが続いたが、向かいの東京高等裁判所の敷地にいた佐世保が、吹っ切れた様子を見せた……。スキをつき、敵戦闘ヘリの1機に携行式対空ミサイルを向ける。そして、その敵戦闘ヘリは、回避と応戦にうつる。
 しかし、彼女は、敵戦闘ヘリの応戦など気にせず、携行式対空ミサイルを向けつづけたのだ……。敵戦闘ヘリからの弾丸が飛んでくる中、発射可能の電子音が鳴った瞬間、対空ミサイルを発射した。

   ドゥゥゥーーーン!!!

 小型の対空ミサイルは、敵戦闘ヘリに見事命中した。炎上する残骸が、地面でガシャンと大きな音を立てる。だが、
「キャーーーーー!!!」
それよりも大きな悲鳴を、佐世保があげた……。
 彼女は、敵戦闘ヘリの機関砲弾に両足とも引き裂かれてしまっていたのだ……。切断面から血が噴き出しているのが、上社の位置からでもよく見える……。

 佐世保に応急処置を施すために、衛生担当の隊員が急行していく。念のために上社は、CROSS艦に救急搬送の受け入れを要請した。
 衛生担当の隊員は、佐世保の元へと走っていくが、あと少しというところで、もう1機の敵戦闘ヘリに行く手を阻まれてしまった……。このままでは、佐世保が大量出血で死んでしまう。急いで、邪魔している敵戦闘ヘリを排除させばならない。しかし、上社は携行式対空ミサイルを持っていなかった……。

 そこで上社は、レーザー機関銃を窓枠に無理やり置き、銃口を上向きにした。その先には、敵戦闘ヘリがいる。
 レーザー機関銃で敵戦闘ヘリを撃墜するというわけだが、大きくて目立つため、窓枠に置いた次の瞬間、敵戦闘ヘリにそのことを気づかれてしまった……。彼は、敵戦闘ヘリの攻撃ターゲットとなったわけだ。

 だが上社は、そんなことは構わずに、レーザー機関銃の引き金を引く。すぐに連続レーザー弾が銃口から放たれる。それと同時に、敵戦闘ヘリが彼に無数の銃弾を放つ。
 幸いなことに、戦闘ヘリから放たれた無数の銃弾は、反対側から放たれた連続レーザー弾によって、すべて消滅してくれた……。
 そして、その連続レーザー弾がそのまま命中した箇所は、プロペラの下にあるエンジン部分であった。たちまち、そのエンジン部分から激しい炎が噴出する。あのダメージ具合から、敵戦闘ヘリは、すぐに墜落することだろう。
 しかし、最後のあがきなのか偶然なのかは不明だが、敵戦闘ヘリは墜落しながら、彼がいるオフィスのほうへ向かってきた……。誰がどう見ても、激突は免れなかった。
「やべえ!!!」
彼は、急いで窓枠から離れ、オフィスから飛びだそうとする。

 ……しかし、床に散らばっている書類で足が滑ってしまった……。急いで立ち上がったものの、次の瞬間、敵戦闘ヘリがオフィスの窓枠付近に衝突した……。
 上社は、これ以上ないほどの大きな爆発音と衝撃を受け、オフィスの床に倒れこむ……。そして、そのまま気を失った……。