BIOHAZARD コードD -崩壊編-
トラウマ……?
保健室へ戻るとそこには進夜がうずくまっていた
のび「進夜さん!」
のび太は進夜に近付く
のび「進夜さん!どうしたんですか!?」
進夜「なんだこれは……お前は誰だ、なんでだなんでオレの名前を言う。てめえは死んだんじゃないのか?」
進夜の様子が変だ。今の言葉はのび太にかけられた言葉じゃなかった
どうやら、別の誰かに話しているようだが
進夜「くそ!くんじゃねえ!亡霊が!うぅぅぅ……」
進夜は頭を抱えると首を横に振る
のび「進夜さん……?」
進夜はゆっくりとのび太の方を見る
進夜「すまねえ……のび太。大丈夫だ。おれへんだったよな」
のび「一体どうしたんですか?うなされてましたけど」
進夜「わかんねえ……だが、女がおれを殺そうとしやがった……死んだ女だ」
のび「え?」
進夜は笑う。だが、その顔には少し冷や汗をかいていた
進夜「いや、なんでもねえ。わからなければ気にしないでくれ。へへへ」
のび「まぁ……大丈夫ならいいですけどね……」
のび太はグロック17をリロードする
のび「ところでしずちゃんたちは?」
進夜「ああ、あんまりにのび太くんが遅いんでみんな先に行っちまったよ。おれだけ急にめまいがして休んでたんだが……」
のび「ええーーーーーー!!それじゃあおいてけぼりですかーーーーーー!!」
進夜がけたけた笑いだす
進夜「くっははははははは。まぁまぁ、泣きべそかくなよ。銃声が聞こえたから心配したんだぜ?結構な腕前だな」
進夜がのび太にスマートフォンを投げ渡す
進夜「しずちゃんは園芸部の方へ行ったよ。役に立ちそうな薬草を探しに行ったらしい。行こうぜ相棒」
のび「おいっす。こっちも頼りにしてるっす。でも、どこ探索しましょうかねーいろいろ広い学校ですからね」
進夜「そういえば、二階に行くにはどうすればいいんだ?シャッターが閉まっていたけど」
二階へは防火シャッターが起動したせいで移動できないのだ
おそらく、誰かが避難する時、化け物どもを寄せ付けないために起動したのだろう
逆にいえば二階に行けば誰か生存者がいるかもしれない
のび「防火シャッターですか?ちょっと手間がかかるんですが、防災管理室まで行って読み取りカードを3つ、管理パソコンに認証させれば開けれますね。ただ鍵がかかってるみたいで……」
進夜「防災管理室か……頑丈なのか?」
のび「ええ、結構……」
進夜はワルサーP38をくるくる回しながら言う
進夜「そうだな……とりあえず、鍵と読み取りカードを探すしかねえな……じゃあのび太くんは一階の西側を探索してくれ。オレは東側だ」
のび「了解っす。何かあったらお互い連絡しましょうか」
進夜「ああ……だが、気をつけろよ。あのゾンビ共にしても二発目じゃあ間にあわねえ事もあるからな。一撃で仕留めろ。容赦するなよ」
のび「ええ、そうだ、進夜さん。これを」
のび太は進夜にナイフを渡す。立派なダガーナイフだ
のび「来る時にひろったんです。一杯取ってきちゃったんで使ってください」
進夜「サンキュー。じゃあな、気をつけろよ」
のび「ええ、お互いに」
のび太は一階の西側、進夜は東側に向かい、探索を開始する
作品名:BIOHAZARD コードD -崩壊編- 作家名:シド