小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

覇王伝__蒼剣の舞い1

INDEX|47ページ/92ページ|

次のページ前のページ
 

 四国三国が、残り一国・蒼国に目を向ける中、蒼天にカンカンと金属音が響き渡る。
 「小僧、本気できな。でないと死ぬぞ」
 大柄な男が、身軽に拓海の剣を交わしていく。
 さすが“戦場の荒獅子”の異名をもつレオである。
 「ああ、見てられないねぇ。無謀と云うか、ねぇ」
 「死にゃぁしねぇよ。戦場のレオはあんなモンじゃねぇ」
 「その前に、使い物にならなくなるよ。タクちゃんは玄武候補だよ」
 だが、彼に止める動きはなかった。
 腕を組み、木に寄りかかったまま焔と共に見物に徹している。
 「___陛下」
 すっと近づいた衛兵に、清雅は視線を向けた。
 渡された紙を訝しげに広げ、釘付けになる。
 「何って、書いてあるのさ」
 「___紅華国精鋭がこっちに向かったそうだ」
 「ええええーーーーー!?」
 刀身がぶつかる甲高い金属音よりも、焔の絶叫が勝った。