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生きる意味… 父親からの性的虐待の心の傷

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離婚して働けなかった間の生活費は全て父親がみてくれていました。
お店の売り上げが少しずつ上がっていくのと同じようにわたしの気持ちも楽になり一年後には以前の自分に戻っていました。
仕事に集中してのめり込めたのも母親が一生懸命、子ども達の面倒をみてくれたお陰と感謝しました。
子ども達はすくすく素直に育ちました。男女の兄弟ですがすごく仲良く喧嘩もするけど、いつも一緒に遊んでました。



娘小学3年生の頃
とんでもないショッキングなことが起こりました。
娘がわたしに『おじいちゃんの家で寝てたらなんか股の間が温かいと思って目が覚めたの。そしたらおじいちゃんガガサガって離れていったの』と言うのです。わたしは息が出来ないくらい怒りと悲しみがこみ上げてきました。
精一杯の冷静を装いながら『そんな風に思ったのはこれが初めて?』と聞き返しました。娘は前にも一度温かいと感じるときがあったと
わたしは娘におばあちゃんかお兄ちゃんが一緒のとき以外はおじいちゃんちにいったらダメ!と言いました。娘は半分笑いながらわかったと約束してくれました。
お兄ちゃんにも妹と出来るだけ一緒にいてと頼みました。母親にも話があるからと2人っきりで娘から聞いたことを教えました。蒼白な顔で話を聞きながら母親も常に様子を気にかけてくれるよう約束してくれました。
それから2、3日後の夜、父親が怒鳴りながらわたし達の家に入ってきました。わたしの娘の名前を叫びながらリビングにいるわたしのところへきました。子ども達はそれぞれ2階の自分部屋に上がっていました。冷めた口調で『もう2階で寝てるけど、何か?』それから父親が怒鳴りわめきながら2階に上がっていきました。わたしも慌てて2階に駆け上がりました。子ども達も声と物音で廊下に出てきたもののあまりにもの凄まじい父親とわたしにびっくりして部屋に入り泣きじゃくってました。
階段を上がりきったところで父親とわたしは揉み合いになりました。父親と目が合いました。その目は真っ赤でみ思い切りひらいていました。そのつぎの瞬間わたしの両肩をつかんだとおもったら階段に突き落としました。
父親はそれから気が済んだのか何か捨て台詞をはきながら自分家に戻っていきました。
わたしはしばらくぼぅーっとしていました。今なにが起こったのか一生懸命整理しました。頭を打っていてぐぉんぐぉんしています。しばらくしてやっと状況がのみこめました。母親が娘が言ってたことを言ってしまったんだと。
言わないようにお願いしたのに…
わたしは父親を殺してやろうと思いました。凶器を持って実家に向かおうと思いましたが、わたしが捕まってしまったらもっと子ども達が困ることになってしまうと思いなにも持たずに隣の家にいきました。
そこでは目を疑う光景でした。父親と母親は普段通りに笑いながら会話していました。母親はまたしても父親に言いくるめられていました。『その年頃になったら女の子はみんなそんな妄想をするのね。性が目覚めはじめて』って…
なんでわたしはこの二人の子供に産まれてきたのだろうかと




馬鹿なわたし
どこかに引っ越ししよう。もうそうするしかないと思いました。上の子は小学5年。引っ越ししようと言うとの嫌がりました。学校がかわるのが嫌だといいました。小さい頃から引っ込み思案な子で新しい学校で友達が出来るのかどうかわたしも心配になりました。
下の妹は引っ越しに興味を持ちました。してみたいという気持ちもあったみたいです。お兄ちゃんにはじっくりと言い聞かせるつもりで、まずは物件を探さなくてはとおもいいろいろ調べていました。どうにかやっていけそうなところが何軒かありました。
子ども達はなにも事情がわかっておらず、おばあちゃんに『お母さんが引っ越しするって』て無邪気に言ってしまいました。わたしは母親に呼び出されました。母親は『今すぐには離婚出来ないがあと2年待って、そしたらわたしもあなたたちと一緒に家を出るから』と。『それまでは娘のことは私が責任もって何もないように見てるから』と。
馬鹿なわたしはまた信じてしまいました。人間は何回も信じて何回も裏切られその度に傷つきそれでもまた信じて…1人では生きられない動物なのですね。
それから1月後くらいでしょうか。わたしが帰ると娘と父親が2人で実家のリビングにいました。母親は買い物に出ていてお兄ちゃんは友達と遊びに出ていて。結局こうなるのです。喉元過ぎれば熱さ忘れるって言うのでしょうか
わたし1人が1人芝居やってる感じです。娘はしっかりしているので、また変に思うことがあったらわたしに絶対教えてね。と言うことくらいしか出来ませんでした。娘や息子にわたしの過去のことを話すことはできませんし…
それから2年経っても3年経っても10年近く今では経ちましたが離婚なんてする気配はまったくありません。母親は言ったことを忘れてるのか、あの時わたしが家を出て離れると周りに言いふらされるとでも思ったらからその場しのぎの嘘を言ったのか…
娘にはそれ以上のことはありませんでした。わたしに言ったことも忘れています。それだけがわたしの救いです。



40歳になって
わたしはまた1つ大人になりました。それまではわたしなんか生きる価値のない人間と思って生きてきました。こんな偽りの家庭に生まれてまともな愛情もかけられず…
子どもは親を選んで産まれてきているのだと何かのテレビで言っていたのを聞いてわたしはその答えを一生懸命探していました。わたしはなにの目的でこの親達を選んだのか、わたしの生きる意味はどこにあるのかと…

見つけました。わたしはわたしのような被害者を救う為に産まれてきたのではないかと。わたしのエゴだと分かっています。でもそう思うことでわたしはこの先も生きていけれるのです。
ネットで調べまわりました。1人ではなにもできない仲間を探さないとと思い。
海外にはたくさん近親者による性的被害者の会などが存在するのに日本にはそんな虐待は無いかのように見つけることが出来ませんでした。それどころか近親相姦罪のような法律もなく。
独りだけわたしと同じ境遇の人のブログがありましたが、連絡のとりようがなく諦めました。
それから3年、またネットで探してみました。勇気のある同じ境遇の方のブログを何軒かみつけることが出来ました。被害者が勇気を出してしゃべることで皆様に理解してもらえることだとおもいます。今はまだそんなの作り話、自分には関係のない話と思ってる方がほとんどです。
性的被害者はなかなかしやべりません。自分が話をしてしまうことで、家族を傷つけ時にはバラバラにしてしまうことが怖いから。自分を殺してまもり続けています。


理解しようと心の耳を傾けて下さった方、やはり他人ごとと身近には思えない方こちらを見てみて下さい。  

http://homepage1.nifty.com/eggs/jitai/incest/3jittai.html

1人でも多くの方に読んでもらえますように…