漢字一文字の旅 第三巻
七の四 【亜】
【亜】、象形であり、王の墓室の平面形だとか。
それで王はどこに埋葬されているの? となるが、もちろん中央で、四隅は悪霊が潜む可能性があるので、くり取られてあるそうな。
それを上から見て【亜】、なんとなく納得してしまう。
そして意味は、なぜか第二番目のこと。
そんな【亜】に「鈴」が付いて、「亜鈴」。
(あれい)と読み、両端に重りが付いたトレーニング用具だ。
あれっ、鉄アレイって日本語だったの? 信じられない人もいたことだろう。
日々の筋力アップで、オッチニ、オッチニと鉄アレイのお世話になってる御仁も多いことだろう。
その手にしてるのは「亜鈴」、第二番目の鈴なのですよ。
英語では「ダンベル」という。
「dumb bell」で、「音のしない鈴」のこと。
確かに、どれだけ筋トレで上下しても音はしないです。
それにしても不思議なものだ、日本語では第二番目の鈴とし、英語では音のしない鈴と呼ぶ。
どことなく似てるような気がして……。
ということで、【亜】という漢字、そこはかとなく愛着を覚えてしまうのだ。
作品名:漢字一文字の旅 第三巻 作家名:鮎風 遊