moonlight 改稿版(後編)
「どうしたら、いいのかな。もう、終わりにするしかないのかな……」
「え?」
終わり、というネオらしくもない発言に、みちるは思わず落ち込んでいる彼女の方へと振り向く。
「いつも、いつも、精一杯やれることはやってきたけど……実緒は、わたしたちのことまで『怖い』と思っているんだよ。そんな彼女と、どう向き合えばいいの? どんなことがあっても、絶対に離れたりしない、ずっと味方だって伝えたいのに……分からないよ……」
両手で顔をふさぐネオ。
一人でずっと考えるネオ。
たった一人で苦しむネオ。
相談はするけど、頼ることを知らないネオ。
――そんなネオに、みちるはふつふつと、苛立(いらだ)ちが募る。
どうして。
なんでなんだよ……。
あんたはいつだってそうだよ!
なんで、なんで、ボロボロになっても、「力を貸して」って言ってくれないんだよ!
あたしはそんなに頼りないの?
作品名:moonlight 改稿版(後編) 作家名:永山あゆむ