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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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moonlight 改稿版(後編)

INDEX|27ページ/104ページ|

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「ネオちゃん、私……私……」
 実緒は涙ぐみ、
「もう、描けない……描けないよ……」
 胸に詰まったような悲痛な声が、ネオに突き刺さる。
「怖いの。怖くなったの。せっかく一生懸命が頑張っているのに、頑張っているのに……絵が、絵が、教室に入るたびに破られていて……。それを見るたびに頭が真っ白になって、拒絶されているみたいで。そう思ったら、クラスや部員のみんなと会うのも怖くて……」
「実緒……」
 やはり、不登校の原因はあのゴミクズ野郎――向井だった。
 実緒の双眸(そうぼう)から大粒の涙が零れていく。彼に植え付けられた恐怖が――あいつがいかに非道なことをしてきたか、この痛みをネオは分からせてやりたい気持ちでいっぱいになった。
「だ、大丈夫だって。わたしはあいつとは違うし、それにmoment’sのメンバーだって、実緒の絵を絶賛しているよ。そんな実緒の絵に――実緒が漫画家になりたいという夢に向かって一生懸命だから、わたしも歌手になる夢にもっと一生懸命になれるんだよ。負けられないって。だから……」