moonlight 改稿版(後編)
「うわああああああっ!!」
ネオはぐちゃぐちゃになった親友への想いを、泣き叫んだ。
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この事件の後、毎日家で暗い顔浮かべ、寝る時には泣いてるネオに心配して、小学校を訪ねねたんだと広樹から聞いた。職員室で事情を話し、ネオの担任の先生と教室に向かったら、親友と教室で言い争いをしているのが聞こえ、助けることができたのだという。
ネオが気を失った後、親友は悪友二人と共に警察に連行(れんこう)された。
そして翌日、この事件は小学校で話題となり、親友は少年院へと収容(しゅうよう)されたことをネオは先生から聞いた。その原因を作った親友の両親は、麻倉家には謝罪の言葉も何も言わずに姿を消した。
親友はどうやら両親に虐待(ぎゃくたい)を受けていたみたいだった。小学三年生の頃から受け、日が経つにつれエスカレートし、彼女の心は冷え切ってしまったのだった。そしてそのやり場のない、怒り、悲しみを罪もないクラスメイト、そしてネオにぶつけていたのだろう。
作品名:moonlight 改稿版(後編) 作家名:永山あゆむ