永遠の春休み
そこで私は目が覚める。いや目覚めたかな?そう、すべて夢。のはず。リアルすぎてわからない。
「美羽ー!!なんで俺を起こさなかったー!!??」
あぁ、ここからか。
最近私は気が狂うような予知夢を見るようになった。
てことは私はこの後変なおじさんに飴を貰い、その飴は毒で食べずにポケットの中に入れてたらなくなってて、バスから降りたらなぜか竜樹がいる、と、今日の流れはこんな感じかな?
こんな感じで私は毎日をつまらなく過ごしている。だって何が起きるかわかるから、ただ今日はちょっと怖い思いをしなきゃいけないのか、と思うと竜樹が心強い存在に感じてくる。
家族みんな私が予知夢を見ることは知ってる。
「おい!!美羽!なんで俺を起こさなっ・・・いや、すまん美羽」
「えっ?」
私は気がつくとほほに水が一筋、いや、私は泣いていた。私は涙をぬぐうと竜樹が部屋に入って来た。いつもならキレるが私が泣くと優しくしてくれる竜樹。
「なにがあった?」
「私、知らないおじさんに毒入りの飴を渡されるの、で、そのおじさんは私のことを知ってて・・・それで・・・」
「いや、もういい。すまなかった」
そういうと竜樹は何も言わず私の頭に手を置き、ゆっくりなでる。
「美羽、俺はいつでもお前の味方だ。それに親父にお袋がいるじゃないか。何があってもお前は守られる存在だからな?」
「竜樹・・・なら今日一緒に行って良い?」
「あぁ、もちろんだ」
私は嬉しい気持ちと安心の気持ちでうれし泣きしてしまった。竜樹は安堵のため息をつく、とお母さんの声が聞こえた。
「2人とも~!朝御飯よ~!」
「「は~い!」」
私と竜樹の声が重なる。しかも動くタイミングも一緒、いつもなら喧嘩する私たちだが今回は私が泣いていたということか、素直になる竜樹。
家は2階建で私と竜樹の部屋がある。お父さんとお母さんは1階。
私は竜樹より速くした降りる。それは竜樹が私に気を使ってくれたから?