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もしもBF3のロシア兵がメトロ2033にリスポンしたら

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祖国のために...


ここはどこだ?


あの世か?




俺の名はボリス...

俺達の部隊は米軍の猛攻を受けていた...


「おい!しっかりしろ!立て!立つんだ!」

呼吸が乱れる。



仲間に引き起こされ、俺は立ち上がった。

部隊が立て籠るビルの回りは米軍で一杯だ。

「1階に敵2名侵入!」

「グレネード!」

階段で仲間達の声が聞こえた。

敵が1階フロアを制圧したらしかった。

「ボリス!ボヤッとするな!その機関銃は飾りか?撃て!」

俺は我に還り、窓にバイポッドを置き敵を撃ちまくった。

「RPG!」

隣の仲間がRPG7を撃ち、敵が吹き飛んだ。

「ぶっ飛べゴミ虫共!」

「敵が撤退していく。どうにか乗り切ったか?」

やったのか...?

その瞬間、死神の足音が聞こえた。

「エイブラムス接近!」

「RPG!撃て!撃てェ!」

「だ、ダメだ、やられる!」

次の瞬間、視界が歪み俺は意識を失った。




こうして、今に至る。

てっきり死んだもんだと思っていたが...いや、あるいは既に死んでいるのかもしれない。

とにかくライトをつけ辺りを見回す。

回りに部隊の仲間達が倒れているのに気がついた。

「おい、起きろ!おい!」

親友のアレクセイを揺さぶった。

彼も意識を取り戻したようで、眩しそうに目覚めた。

「ん...ボリスか...ここは?」

彼は辺りを見回し、戸惑った様子で聞いてきた。

「ここがどこなのか、俺にもわからん。とにかく起きてくれ。」

他の仲間達も意識を取り戻し始めた。

「あれ...俺は...生きてる...?」

「戦車の直撃を食らって...」

「ここはどこだ...?トンネルのようだが...」

12人の隊員全員が目覚めたようだ。

俺はみんなに聞いた。

「無事でよかった...しかし、ここはどこだ?だれか覚えは?」

「いーや、まったく。」

「俺も...なにも覚えてないな。」

こいつらも俺と同じか...

「線路があるな...地下鉄か、トンネルか?」

「あぁ...らしいな。しかし...やけに古びてるな...」

その時、微かに物音がした。

「なぁ、列車が進む音がしないか?」

「そうか?どれ。」

アレクセイがレールに耳をつけ、音を確かめた。

「たしかに聞こえる...近いぞ!」

「あれか!」

隊員が指を差す。

明かりが少しづつ近づいてきた。

俺は仲間に聞いた。

「電車...にしては遅すぎないか?」

「あぁ...それに、静かすぎる。」

兵士達は銃を構えた。

「もしも敵なら...撃ち殺す。」

案の定、近づいてきた物は列車ではなかった。

甲高い口笛が響く。

「どうしたぁー?脱輪でもしたのか?手を貸すぞ!」

近づいてきた物...それは、人力で動かすトロッコのような物だった。

俺達の目の前まで近づいてきた。

ロシア語を話しているようで、一安心だ。

「なんだお前ら。どっかのレンジャーか?それともエキシビジョンの警備か?」

俺たちは戸惑う。

「なぁ。ここは一体どこなんだ?」

するとトロッコに乗った男達は不思議そうな顔をして答えた。

「ここはエキシビジョン駅近くのメトロだが...」

メトロ?地下鉄か。エキシビジョン駅...博覧会駅...まさか...ここはモスクワの地下鉄か!?

「それよりあんたら、随分上等な武器を持ってるな...まるで戦前のソ連兵みたいだ!」

そういって男達は興奮した様子で武器を見てきた。

俺は戸惑いながら質問した。

「戦前?なんのことだ?」

すると男はきょとんとしたが、優しく教えてくれた。

「あんた、戦後産まれかい?我が祖国ロシアは20年前の核戦争で滅んじまったのさ!お陰で俺たち生き残りはネズミみたいなクソったれな暮らしをしてるのさ」

なんだ...そりゃ。

俺はロシア兵で、米軍と戦っていた。

しかし...核戦争?

どうも、俺達は知らない世界に迷い混んだようだ...

この男に一杯喰わされていなければの話だが。

「それより、あんたら。ここで立ち往生してても仕方ないだろ?俺達はこれからエキシビジョン駅に向かうんだが..乗ってくかい?漕いでくれりゃ乗っけてってやるよ。」

見ればこのトロッコ、全員乗れそうな長さの荷台を引っ張っていた。


俺はみんなに語りかけた。

「なぁ、みんな。ここはどうもモスクワメトロらしい。」

「彼らが近くの駅まで乗せていってくれるみたいだ。いいよな?」

「ああ、とにかくここは薄気味悪いから離れたい。」「大歓迎だ!」「なにか食べたい...」「酒呑みてぇ」

俺は頷き、彼らに答えた。

「よし、乗っけてってもらうぜ。」

こうして俺達は4人の男達に駅まで乗せていってもらうことになった。

道中、俺は彼らに沢山の質問をした。

「なぁ、ロシアはどこと核戦争を?」

「米国とさ。町は焼かれ、地表は死の大地になった。今も...な。」

それで地下鉄か...

「それで国は崩壊。20年前の技術は今やロストテクノロジーだ。子供達はこの地下鉄を作ったのは神だと思ってることだろうよ。」

なんて世界だ..

「なぁ...もしも、俺達が...戦前からタイムスリップしたっていったら、信じるか?」

すると男は答えた。

「見るにお前ら、20歳は越えてるな。それなのに核戦争を知らない。そして真新しい武器を持ってる。見た目も戦前のソ連兵その物だ。」

そしてこう続けた。

「メトロでは不可思議なことがたくさん起こる。信じられないことだが...お前の話もあり得なくはない...」

「だが、あまりその話はしないほうがいい。ファシストやら共産主義者に良いように使われるのがオチだ」

俺は驚いた。

「こんな世界でも...まだ戦争をしてるのか?こんな...場所でも...?」

「あぁ、そうだ。人間はなにも学ばない。殺し合いは本能だ。だれにも止められないさ。」

俺は聞いた。

「俺達は...これからどうすりゃいいんだ?」

「そうだな...ポリス駅に、オーダーって組織がある。そこに行ったらどうだ?」

俺は聞いた。

「オーダー?なんなんだそれは。」

「オーダーはメトロ全体を守るのを目的に掲げる組織だ。いかなる勢力にも肩入れしない中立組織だ。本部はポリスにあるがな。」

そんな組織があるのか..

「そのオーダーのレンジャーには多くの元兵士がいるし、お前らにぴったりだろう?」

「さぁ、とにかく駅についたぞ。」

大きなエアロックが開き、トロッコは駅に入っていった。



「さぁ、ここがエキシビジョン駅だ。俺達は商人キャラバンだからな。こっから先は、他のキャラバンに乗せてってもらうか、歩くんだ」

俺達は彼らに礼を言い、これからどうするかを話し合った。

「さっきのおっさんの話はみんな聞いてたよな?これからどうする?」

すると、皆深刻な顔で話し出した。

「俺は、ポリスに行こうと思う。」

「俺もだ。」「本当は家に帰りたいが...どうしようもないしな...」「あいつらの話を信じるのか?」

俺はみんなに言った。