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黒猫の狂愛は有罪のEnvy 01

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 話は二年前に遡るのだが…
 「あらっ?覚えていてくれたのね♪でも、私はこの子からもらったコハクって名前があるんですよ?まあ、本当の名前は黒き音…黒音と言うんだけど。この二年間、私はあなたを探すのに必死だったんですよ?」
 「黒音コハク…。そんな事は聞いてねえんだ…。なぁ……なぜ殺したっ!!!!」
 ただ、純粋な怒り。俺の声は自分も驚くほど怒りが溢れていた。こいつは…こいつは…
 「あーら。蓮斗は私だけに愛を誓ってくれたのに、こんなクズにも愛を捧げるなんてどう言う神経してるんでしょうかねぇ?」
 「ってめぇ!!!!凛果はクズなんかじゃねえんだよ!!」
 感情はもはやない。
 完全に頭にきていた。
 何の整理も付かず、相手がなんなのかも忘れて。
 「蓮斗は一生私のものにしてあげるから…♡安心してっ☆」
 怒りで剣を振り上げ叩き切るような姿勢をとった。
 体が先に動いて考える間もなかった。
 もう、こいつに言う言葉など残ってはいない。
 しかし、だった。
 こいつはよけずに突っ立っている。
 ちょろいな。
 もらった。

 そう、思った瞬間、
 「所有せよ。」
 ????、!!
 彼女から命令が下った。
 切りつける姿勢を崩され俺は壁に打ち付けられる。
 まさか…この技は…
 「あなた調べたんでしょう?【言葉の具現化】について。あたしは所有せよ…人の持ち物になるコトができる…。だから、私はあなたから離れられず、一生あなたの物として生きていくコトになるんですよ♡」
 なんだよ…それ…。
 最悪だった。
 最愛の人を殺された。
 そいつは俺の持ち物になっちまうなんて。
 涙が止まらなかった。
 「悔しかったらがんばってあたしを引き剥がすといいわ♪」
 殺し屋猫と一人の少年の有罪の愛が血で染められていった。