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永遠の冬休みその後

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栄は上品に笑い、カレンダーを持ってくる。

「この星印のとこよ」
「てことは・・・その時は栄の誕生日だね!すごい奇跡だね、栄!」
「きっと神様からの誕生日プレゼントなんだわ、この子は」

栄はまだ膨らんでない、おなかをなでる。僕も栄のおなかをなでる。この赤ちゃんが生まれるのはあと11か月、長いようで短い期間だ。

「てことは今日は、あの冬休みからちょうどぴったり10年か・・・」
「そういえばそうね、あの時は大変だったわね」
「そうだな、一回喧嘩したっけ?」
「そうそう、あの時確か私たちがあんまんか肉まんで言い争ったわね」
「だな、今考えるとくだらないことで喧嘩したね」

僕は栄の顔を見る、栄も僕の顔を見る。僕は今、笑いをこらえているが、ぷっと笑ってしまう。栄も同じように、笑ってしまう。僕らはどんどんエスカレートしてって、しまいには大爆笑して腹が痛い。

「そういえばあの時はほっっっっとうにくだらなかった!」
「そういえばあの時はあなたがあんまん派だったね!?」
「で、栄が肉まん派だったね!?」

僕らはそんな昔話を夜まで話し続けた、それに写る影はまるで昔の二人のようだった。あのおとなしい性格の少年の做と、男勝りな性格の栄。

二人はあの後、無事男の子と女の子を産むと、做は小説「あの日の太陽」でデビュー、その後も「またいつか」と「憑かれた俺と妻」などで有名な小説家になる。
また、二人の名前は栄が決めてた通り、「竜樹」と「美羽」の名前になり、すくすく育つ。幼稚園に入ると、竜樹は栄の性格、美羽は做の性格なので竜樹の後を追いまわる美羽と竜樹の姿があった。小学校は栄と做の母校に行き、栄の血をひいた竜樹は、インテリ系イケ面美男子、做の血を引いた美羽は做と同じ目に遭う・・のはまだ先の話。

作品名:永遠の冬休みその後 作家名:DG4