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和尚さんの法話 「布施」

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欲界の人は欲の塊ですからね、我々人間も能があるし、地獄や餓鬼も欲があるから、能のある者に物をあげたら喜ぶでしょ。

だから功徳になるんです。

ですから、もの凄い財を布施しますと、その人の功徳は、欲界の天上界へ生まれる。

大きな功徳を受けるからね。

欲界には天上界が六つあります。

色界には十八。

無色界には四つ、天上界があるんです。

昔の偉いお坊さんに、竜樹菩薩と言う菩薩の化身がいまして、その方の書いたものの一説です。

「財施は欲界に留まるも法施は三界を超える」

ま、兎に角、死後の世界があるということなんです。それがあっての話ですからね。

死んでもあの世が無かったら、あとは野となれ山となれですよね。

善いことをしても悪いことをしても死んだら終いでしたら、それだったら悪いことをして、うまいこと逃れるに越したことはないですね。

後に何も無いんですから。

ところが、そうじゃない。

報いがある。

死後の世界があって、また生まれ変わってくるんだから。


この世でやって、この世で報いを受ける。

この世でやって死後にあの世で地獄、極楽へ行ってあの世で報いを受ける。

この世でやって、またこの世へ生まれ変わってきて報いを受ける。

この三とうりあるわけです。


だから、可哀相にああいう良い人が何であんなに苦労をせんならんのやろう、というのは前世の行いが悪かったからです。

あんな悪い人がなんであんなにうまいこといくのか、というのは前世の行いが良かったからです。

今やってるのが今来てないんです。

だからおそらくは来世で来るんでしょうね。

或は、あの世で来るか、次にこの世へ生まれ変わって来たときに受けるんですよね。

そういう因果応報ということを、どうしても信じて頂かんと、これが仏教の根本ですから。

必ず報いがあるということです。

報いが無くて良いことをしなさい、悪いことをするなと言うだけなら、これは道徳でしょうがね。


「諸の善は奉じ行いて、諸の悪は作(なす)こと莫(なか)れ。自ら其の意(こころ)を淨(きよ)くせよ。是諸仏の教えなり」

お釈迦さんは私がいうだけじゃないんだと。

どの諸仏も皆同じ教えなんだと。

これが基礎なんだと。

善いことをして悪いことをするな。ということですね。


悪いことをしながら拝むというのもあるでしょうけど、それは拝まんよりは、ましというだけですね。

寺にお墓がありますね。墓に筒が置いてあってお花を入れてますね。

寺にお花を置いてあるそうです。

シキミだそうですが、金額を書かずにお志を入れるようにしてあるそうですが、その花代を入れない人があるそうです。盗ったということですね。

たとえ一円でも入れたら盗ったことにはならないのに入れない。

そしてお墓を拝む。

おかしいでしょ。

まるでやってることが矛盾してますね。

先祖の墓へ参りに来るような心の有る人が、どうして花を盗るのか。

それから、そのお金の筒を浮浪者が持っていくこともあるそうです。

これは和尚さんの寺だけじゃなくて、どの寺でもあるそうです。

だから仏の道に準ずる者は、やはり、「諸の善は奉じ行いて、諸の悪は作(なす)こと莫(なか)れ。自ら其の意(こころ)を淨(きよ)くせよ。是諸仏の教えなり」
でなければなりませんね。






作品名:和尚さんの法話 「布施」 作家名:みわ