和尚さんの法話 『衆生仏を憶念すれば仏も亦衆生を憶念し給う』
むやみやたらに見えたりしませんからね。
それでその人に聞いた。
お宅、こんなところを拝んでいませんかと。
それは家の隣の屋敷きですと言った。
お隣の屋敷きは大きな庭があって、家の二階からその庭が
見えますと。
二階に物干し台があって、そこから庭が見えて、その石仏
が見えるんですが、あれは仏様に違いないと思うので、高
いところから勿体ないなと思いながら、干す前と、干した
後に物干し台の板に座って、上から拝んでますと。
それが見えたんですね。
見えたということは、それも仏様が拝んでるのをちゃんと
受け取ってるということですね。
衆生仏を憶念すれば、仏も亦衆生を憶念し給う。
ちょっとでも憶念すれば、仏様はそれを憶念してくれてい
るということです。
それは深ければ深いように、浅ければ浅いように。
了
作品名:和尚さんの法話 『衆生仏を憶念すれば仏も亦衆生を憶念し給う』 作家名:みわ