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和尚さんの法話 『三世の因果』

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阿羅漢様に成れば自分の前世が分かるけれども、我々は分
からない。
然しながら、善いことをしたか、悪いことをしたか、具体
的には分からんけれどもその想像は出来る。
それはなにかというと、現在自分は幸せか不幸か。
その裏返しが自分の前世の業なんです。
過去の因なんだという教えですね。

逆に、今度自分が生まれ変わってきたときに、どういう結
果を辿るか。
この結果というのは運命なんですよ。
因縁ということは運命ということなんです
その結果を知らんと欲せば、自分の日々の行い、それは身
体だけではない、口で言うことも、心で思うことも含まれ
てる。
前世で、お前のような貧乏人が、と言うたが為に、現在は
やはり人からお前のような貧乏人がと言われるような身分
に生まれたというお経があります。
あの貧者の一灯がそうですね。

口で言うただけでもそうなる。
だから心で思うてもそうなる。

以前にもお話ししたかと思うのですが、京都の千本今出川
のくぎ抜き地蔵さんの話しがそれですね。
前世で人を呪って祈り釘を打ったんですね。
祈り釘を打ったというのは、本人に打ったんじゃないです
よね、影でやってるわけです。
木に藁の人形を作ってくぎを打ちつけて。
言わばこれは心の業ですよね。
口でも言って無い。身体もその人に打ったわけではない。
ところが今度生まれ変わってきて、自分が釘を打たれるよ
うな病気になったんですよ。
だから口で言うても、心で思うても皆業だとこういうこと
です。
私は物を盗ってません、人も殺してませんと嘘を言うだけ
では済まないということです。