彼女との日々
同年 7月15日
告白したおとといから、おれは彼女と同棲している! いずれは、正式に結婚するつもりだ! おれが、彼女をフェリシアと呼べば、彼女はすぐに返事をしてくれる。彼女との仲は良好だ。
いっしょに住んでいる場所は、おれの家だ。あの町から少し離れてしまっているが、彼女が住んでいたアパート周辺より治安はいい。そもそも、うちは農場なので、安全で新鮮な野菜や肉による自給自足が、だいたいは可能だ。おまけに、遺伝子組み換えの種を使用しているおかげで、コストや手間をあまりかけずに、高い収穫量を確保できるので、収入も大丈夫だ。
おれの農場の周囲は、雄大な森林で囲まれており、静かで綺麗な空気が満ちている。だから、街の喧騒や排気ガスなどに悩まされる必要は無い。
だが、彼女に外出をさせるべきではないだろう。どこに住んでいようと、外が危険であることには違いない。
どこかの街では、リザードマンになってしまうウィルスが流行しているし、どこかの国では、タンクローリーが大爆発したそうだ。さらに、つい最近のテレビニュースによると、どこで起きたのかは忘れたが、ムスリムがセスナ機でカミカゼアタックを仕掛けたそうではないか!
とにかく外は危険だ。彼女には悪いが、おれには彼女を守る義務があるのだ。